■1日の始まりは朝食から
朝は眠くて、食事が取れないことはありませんか。朝食の習慣がくずれてしまう理由として、進学がきっかけとなることもあります。中学・高校生は学業や習い事などに忙しく、また、スマホやSNSの普及で夜型の生活になり、朝起きる時間が遅くなることも原因の一つとなるのです。
◇生活リズムを整えてくれる
体の中には「日内リズム」というものが存在します。このリズムは約25時間周期で作られていて、毎日1時間ずつずれていきます。これを元に戻すカギの一つになるのが朝食です。朝食を取ることで、口や胃、腸が動き始め、また、体内に入った食べ物からエネルギーが生産されることで、体内時計がリセットされます。
◇脳にエネルギーを供給する
朝食からエネルギーを得ることで体温が上がり、午前中のやる気や集中力、パフォーマンス力が向上します。その主なエネルギー源は炭水化物(ご飯やパンなどの主食)ですが、それだけを取っても、一時的に血糖値が上がるだけで、すぐに集中力が切れてしまいます。食事はご飯やパンの主食だけでなく、おかずも食べることが大切です。特にたんぱく質を多く含む肉や魚、卵、大豆製品などには、脂質も含まれています。たんぱく質と脂質は炭水化物に比べ、消化・吸収に時間がかかるため、炭水化物から得るエネルギーが切れた後も、エネルギー源として働くのです。そのため主食・主菜・副菜をそろえることが大切です。
新年度がスタート。これを機に、朝食を取らない人や偏食をしている人は今一度、自身の生活を振り返り、朝食から始まる生活リズムを身に付け、午前中のやる気や集中力を高めましょう。
◇本市の朝食欠食率
・令和4年度乳幼児健康診査結果
・令和4年度小・中学校新体力テスト結果
・令和4年度舞鶴市健康増進計画
から算出
■栄養士にインタビュー
~ちょっとの工夫で朝食を~
朝はバタバタするなど、朝食を作る時間が十分取れないという人もいると思います。そんな場合はレシピをパターン化してしまうのもお勧めです。手をかけずに、バランスの取れたレシピをいくつか紹介します。
1つ目はパンにマヨネーズ、カットサラダ、卵を挟んだお手軽サンドイッチ。2つ目は時間がない時でも手軽に食べることができるバナナヨーグルト。こんなもので良いのと思われるかもしれませんが、バナナは果物の中でも手軽で、糖質、食物繊維、ビタミンなどの栄養が多く含まれています。バナナとヨーグルトを一緒に食べるとヨーグルトの乳酸菌が糖質や食物繊維の効果で増加します。たんぱく質も含まれているのでバランスも良くなりますよ。
◇お手軽サンドイッチ
(1)目玉焼きを作る(スクランブルエッグでも可)
(2)食パンの片面にマヨネーズを塗る
(3)マヨネーズを塗った片面にカットサラダ、目玉焼きをのせ、もう一枚のパンでサンドしたら完成
◇バナナヨーグルト
(1)バナナの皮をむき、皮の上で適当な大きさに切る。
(2)お皿に盛り、ヨーグルトをかける。
(3)(2)にお好みでベリーなどのソースをかけたら完成
京都府栄養士会
北部理事 田中 奈美恵 さん
問合せ:健康づくり課
【電話】65-0065
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