超高齢社会(65歳以上の人口が総人口の21%以上を占める社会のこと)を迎えた日本。吉野ヶ里町も高齢者の割合が25.9%(R6.5.1現在)と、4人に1人が高齢者です。社会からの孤立や健康寿命への不安・生きがいの喪失など高齢者を取り巻くさまざまな問題がある中、高齢者を支える組織の一つが「老人クラブ」です。
この特集では、地域の老人クラブ活動に参加する人たちの声を紹介します。
■地域を豊かにする社会活動
◇奉仕活動
〇登下校時の見守り活動
〇公民館・神社の花苗植え
〇知識・技術伝承活動
〇施設慰問
◇友愛活動
〇一人暮らしの高齢者訪問活動
〇あいさつ・見守り活動
■生活を豊かにする楽しい活動
◇健康づくり
〇健康講演会
〇健康ウォーキング
〇各種スポーツ大会
〇体操教室
◇生きがいづくり
〇各種教室・サークル活動
・囲碁
・カラオケ
・手芸など
〇研修旅行
〇芸術・芸能鑑賞会
(末永和彦さん)
私のモットーは、「テレビの番をしてないで公民館に出ておいで!」です。
毎月、社会福祉協議会や福祉課の方を招いて講話やレクリエーションをしています。
地区の老人クラブで会長をしていますが、みなさんが喜んでくれるので励みになります。
(石山㟨子さん)
みんなで食事や買い物に出かけることが本当に楽しみです。「もう少し後でクラブに入る」とよく言われるけれど、元気なうちに入って活動した方が絶対楽しめますよ。
(伊東正之さん)
集まりの時は「みんな変わりないかな」と思います。普段から体操をしていると倒れそうなときでも手や足が出せるし、笑いながら運動できることが本当にいいですね。
(安武功惠さん)
妻が24年前に亡くなり、息子夫婦と3人暮らし。昼間は一人で話をすることなくテレビばかり見ていました。公民館に行くと、体や口を動かして張り合いが出ます。
(黒田正則さん)
歩いて帰ってくる子どもたちに「おかえり」と声をかけています。「ただいま」と話しかけてくれる子は特に覚えますね。地区の子どもたちの安全を願って活動しています。
(志岐惠美子さん)
やっぱりみんなに会って話をするのは楽しいですね。役をすることも、できる範囲でやってます。
(原口康子さん)
近所の人から「楽しかよ。おいで」と誘われました。家にいても昼間は一人だから参加してよかったです。
■吉野ヶ里町老人クラブ連合会の中島登美子会長に、老人クラブ活動について話を伺いました。
初期の老人クラブは、親睦が一番の目的でした。しかし現在では「生活を豊かにする楽しい活動」を行うとともに、知識や経験を生かして「地域を豊かにする社会活動」に取り組み、生きがいを高めながら健康で明るい生活を送ることを目指しています。
近年は定年延長や、定年後に働いている人もいて入会者が少なくなっています。地域の高齢者はクラブ活動を通じてお互いに健康増進や介護予防に関心を高めることができ、共にレクリエーションを楽しみ孤立することなく地域で支えあう基盤を作ってきました。超高齢社会でも高齢者が元気であれば町も活気づきますよね。
組織に入ることが面倒だと思う人もいるかもしれませんが、組織だからできることがあります。例えばグラウンドゴルフ大会やバス旅行、講演会の開催などです。
気軽に集うことができる場をみんなで作って日々の生活を豊かにすることが、地域で健康に暮らしていくことにつながると思います。
問合せ:吉野ヶ里町老人クラブ連合会
吉野ヶ里町豆田1790
【電話】0952-52-5450
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