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唐ワンくんの唐津今昔物語143

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佐賀県唐津市

■「唐津の記念物」(25)
~唐津の史跡・名勝・天然記念物~
加部島暖地性植物群落(かべしまだんちせいしょくぶつぐんらく)
(佐賀県指定天然記念物)

市内の島々は、対馬暖流の影響を受け、年間の平均気温が15〜18℃と、県内でも比較的温暖な所で、暖地性の植物が多く見られます。その中でも、呼子町加部島の暖地性植物群は、最もよく保存されています。
加部島東端の丘陵部に位置する田島(たしま)神社の社林は、約35,600平方メートルの広大な常緑広葉樹からなる天然林として、その植物相が特に優れていて、海岸部の自然林としても保存状況がよく、植物学上貴重な存在です。
北東部の海岸斜面は、強い海風によって枝が内陸側に低く伸びる、風衝樹形(ふうしょうじゅけい)とよばれる独特な樹形をなすハマビワ、マサキ、トベラ、ヤブツバキなどの木々が占めています。南西部と内陸部にはスダジイ、タブノキ、シロダモなどの高木(こうぼく)が、南面中央部にはホルトノキ、バクチノキなどの高木・亜高木が多く自生し、暖地性の特徴をもっています。そのほか全体的には、シイ、タブ林となっていますが、低木(ていぼく)層、草本(そうほん)層、ツル性植物も多く繁茂(はんも)しています。
特に貴重な点として、アオノクマタケランとギョクシンカの自生地ということが挙げられます。アオノクマタケランは、台湾・九州・四国・紀伊半島南部・伊豆諸島などに分布しますが、加部島はその分布において日本海側の北限であり、県内唯一の自生地です。また、ギョクシンカは、台湾・九州に分布しますが、加部島は壱岐に次ぐ北限の地となっています。

問合せ:生涯学習文化財課
【電話】72-9171

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