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唐ワンくんの唐津今昔物語148

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佐賀県唐津市

「唐津の記念物」(30)
~唐津の史跡・名勝・天然記念物~
鵜殿石仏群(うどのせきぶつぐん)(佐賀県指定史跡)

鵜殿石仏群は、相知町の松浦川中流域右岸の丘陵に刻まれた摩崖仏群(まがいぶつぐん)で、昭和31(1956)年に佐賀県の史跡に指定されています。摩崖仏とは、石仏の一種で、自然の岩壁や巨石などに彫刻された仏や明王などの総称をいいます。現存する石仏は、丘陵の南西側に集中して残っていて、主窟(しゅくつ)と南西壁面、東壁面の大きく3つの区画で構成されています。南西壁面には鵜殿石仏群の中心的な位置づけの二天窟(にてんくつ)があり、東壁面には室町時代を中心に彫り込まれたさまざまな仏があります。
鵜殿石仏群は、大同(だいどう)元(806)年、空海(くうかい)が唐での仏教修業の帰りにこの地に立ち寄り「釈迦如来(しゃかにょらい)」「阿弥陀如来(あみだにょらい)」「観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)」の三体の釈迦三尊(しゃかさんぞん)を岩肌に刻んだのが始まりといわれています。しかし、現存している約60体の石仏の中に空海がいた平安時代頃の石仏は一体もなく、いずれも南北朝時代(14世紀)から室町・戦国時代(15〜16世紀)にかけてつくられた石仏が現存しているのみです。また、室町時代には平等寺、17世紀には明王院という真言宗系の寺院も建立され、中世から近世にかけて山岳仏教の修行場として開かれていたと考えられています。

問合せ:生涯学習文化財課
【電話】72-9171

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