■「子どもの笑顔を守るために」
11月20日は、「世界子どもの日」です。1954年に、世界の子どもたちの相互理解と福祉の向上をめざして、国連によって制定されたのがはじまりです。その35年後には「子どもの権利条約」が国連で制定されました。
子どもは病気やけがをしたら治療を受けられる権利、安全な水や十分な栄養を得て健やかに成長する権利、教育を受ける権利、休んだり遊んだりする権利、虐待やいじめから守られる権利などが保障されています。
こども家庭庁では、毎年11月に「オレンジリボン・児童虐待防止推進キャンペーン」を実施し、社会全体で児童虐待問題に対する深い関心と理解を得ることができるよう取組を集中的に行っています。
多くの親は、ほんとうに一生懸命子育てをしています。しかし、取り返しのつかない心の傷や身体の傷を、子どもに与えてしまっていることもあります。昨今では、死亡につながるような虐待も多く、1歳にも満たない子どもの虐待死が半数を占めていると報告されていました。この現状には、胸が痛むばかりです。
子どもたちが、毎日笑顔で暮らせる社会にするためには、近くにいる大人たちが幸せでないと実現しません。子どもの笑顔を守るために、まず私たち大人が、自分自身の気持ちと向き合うことも大切です。子どもの澄み切った瞳を輝かせるのも曇らせるのも、大人次第です。子どもの笑顔を守るのは私たち大人の責任です。
社会教育指導員 野中久美子(のなかくみこ)
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