■「拉致問題を考える」
北朝鮮による政府認定の拉致被害者17人のうち、5人が帰国されてから今年で22年になります。「拉致」を辞書で調べると、「無理やりに連れていくこと」とあります。この拉致行為が、皆さんの自宅から1分ぐらいの場所で起こったとしたらどう思われますか。信じられないと言われる方もいると思いますが、拉致被害者の一人、横田めぐみさんは、自宅から1分程離れた場所で拉致されて、これまでの日常を奪われたのです。実弟の横田拓也さんの講演会で、この話を地図や写真を交えながら聞いた時は、拉致という行為を身近に感じ、「怖い」と思いました。
拉致問題は、いまだに解決していません。
現在、拉致被害者のご家族の殆どが、70代~90代と高齢になられています。問題が解決し、拉致被害者とそのご家族が手を取り、抱き合って喜び合うには、時間がありません。
私達に何ができるのか。精々、署名するぐらいだと言われるかもしれません。それでも、拉致被害者の5人が帰国できたのは、312万筆もの署名が集まり、私たち国民が一丸となった成果と言えます。他人事と思わず、私たち一人ひとりが、拉致問題を自分自身に起こった身近な事として関心を寄せ続けましょう。一日も早く全ての拉致被害者を取り戻すという強い決意を示すことは、問題解決の大きく強力な後押しとなるのです。
社会教育指導員 小松康之(こまつやすゆき)
<この記事についてアンケートにご協力ください。>