■それでもうまくいかないとき、どうしたらいいの?
▽奥田幸子(おくださちこ)さん 家庭児童相談員
子どもを叩きたくて叩く親はいません。ダメだと分かっているけど、今の時代に合った子育ての方法が分からず困った末に、叩いたり怒鳴っていることが多いです。SNSの普及により、スマホから見える他人の子育てがとても上手くキラキラしているように感じ―「自分だけできていない」「こんな状況、人に言えない」と自分を責めて一人で悩みを抱え込む人がたくさんいます。
まずは、子育てで感じる不安や悩みを私たちにお話してください。一緒に考え、解決策を探るお手伝いをします。親が余裕を持って生活を楽しむことで、子どもも生き生き輝きます。自分の心を大切にすることが、子どもの安心と笑顔につながっていきます。
また、周囲に心配な親子はいませんか。「人の家庭の話だから関係ない」と無関心になるのではなく、軽くあいさつを交わすような程よい距離から見守ってください。そして、「あれ、大丈夫かな?」と感じたら、間違いでも構わないので家庭児童相談室に連絡ください。その連絡が、子どもの笑顔を守るだけでなく、一人で悩む親へのサポートになることがあります。
▽家庭児童相談員って?
さまざまな資格を持ち、子どもや家庭の問題に関する相談を受け、解決を支援する専門職(【電話】559-5076)
市役所内家庭児童相談室にいます
■子育てをみんなでシェアしよう
子育てには、大変なこともあります。一人で頑張ろうとせず、家族や周りの人とシェアすることも、大切なスキルです。そこで、市で行っているニーズに応じたさまざまな支援を活用してみませんか。
例えば、「子育てのちょっとした悩み・心配ごとを誰かに話したい」「でも相談はハードルが高い」―そんなときは、近くの「子育て交流ひろば」で子育ての悩みを共有しませんか。「こんなこと話してもいいの?」という内容も、ひろばで子どもを遊ばせながら気軽に打ち明けられます。また、特に心身ともに負担が大きい出産後の時期、休息や乳房ケアなどができる「産後ケア」や、炊事・洗濯などの家事をヘルパーが支援してくれる「産後等ヘルパー」など、子育てをサポートする制度はたくさんあります。ぜひ活用してください。
▽子育て交流ひろば
妊娠期~就学前の親子が気軽に立ち寄れるひろばが、市内に4か所あります。28頁(ページ)の「子育てカレンダー」で、開館日やイベントを確認できます。
・情報交換やちょっとした悩みを話せて、親子でリフレッシュしに行っています
▽ファミリーサポートセンター
子育てをサポートし合う、会員制のサービスです。「放課後の預かり」「保育施設や習い事への送迎」などを依頼できます。(対象:概ね0歳~小学6年生)
・「仕事でお迎えが間に合わない」「通院のために短時間預かってほしい」ときに使っています
▽育児休業
子どもを養育するための休業で、男女問わず取得可能です。
・子どもと一日中一緒にいれるのは人生で今しかないと思い、取得。父親としてたくさん関われた貴重な時間でした
▽一時預かり
保護者の急病や育児疲れ解消などのため、一時的に預けることができます。
(対象:満1歳~就学前の未就園児)
・自分の時間が持てたことで心に余裕ができました
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