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自治体の皆さまへ

人権一口メモ No.265

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兵庫県太子町

◆誰もが一人の人間として尊重される社会

本年度の住民学習会で活用していただく人権啓発映画「大切なひと」を紹介します。この映画のテーマは、「ネット社会における部落差別と人権~誰もが一人の人間として尊重される社会をめざして~」です。
映画の主人公は、大学の友人が投稿サイトにアップする動画をいつも楽しみにしています。しかし、ある日投稿された動画は、かつての被差別部落を訪れ、過激な編集を施したものでした。増え続ける再生回数に喜び、さらに同じような動画をアップする友人。主人公の働きかけによって事の重大さに気付き動画を削除しますが、第三者によって拡散されてしまいます。殺到する誹謗中傷に困り果てた友人は、主人公に連れられて大学の先生に相談し、差別の加害者にならないために大切なことを諭され、誰もが尊重される社会の実現に向け歩んでいく様子が描かれています。
現代社会におけるインターネットは利便性が高く、SNSや動画投稿サイトを通して自由に意思表明することができるのが特徴です。一方で、インターネット上では、他者からの評価を自分の評価と誤認し、承認欲求を満たすために部落差別・外国人差別などの偏見や差別を助長するような情報を発信する行為がみられます。ときに投稿者自身も第三者から誹謗中傷を受けることがあり、現在深刻な問題となっています。
兵庫県内の各市町では、部落差別などに係る悪質な書込みをモニタリングする「インターネット・モニタリング事業」を実施しています。差別を助長する重大な案件については、法務局や掲示板管理者に削除を要請するなど、適切な対応を取っています。また、県において令和4年度から弁護士による無料相談窓口も開設されました。
この映画は、インターネット上への不適切な投稿が、誤った認識や差別意識を助長する、表現の自由を逸脱した許されない行為であると私たちに気付かせてくれます。差別のない社会、誰もが一人の人間として尊重される社会の実現に向け、ぜひ、住民学習会で活用いただき、たくさんの人にご覧いただけたらと思います。

問合せ:社会教育課

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