~患者さんに寄り添い、地域から信頼される病院になります~
■呼吸器内科と呼吸器外科(前編)
副院長 兼 呼吸器内科主任部長
兼 腫瘍内科主任部長
片上 信之
「呼吸器内科は今年度医師を増員し、若手医師から経験を積んだ医師まで10人が在籍しています。」
診療部長 兼 呼吸器外科主任部長
長谷川 誠紀
「呼吸器外科は、呼吸器外科学会専門医の資格を持つ経験豊富な医師2人が在籍しています。」
Q:どのような患者さんを診察していますか?
片上:呼吸器内科は、外来では肺がん、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、間質性肺炎、喘息、肺炎などの患者さんを診察することが多いです。入院では肺がん、肺炎の順に患者数が多く、肺がんの場合は、気管支鏡検査などで肺の組織を取り出して診断を確定したり、初回の抗がん剤治療を入院で行い副作用の確認を行ったりしています。
長谷川:呼吸器外科で診察するほとんどの外来患者さんが、手術の対象となる疾患を持っているか術後の人です。悪性疾患で圧倒的に多いのが肺がんで、次が縦隔(じゅうかく)腫瘍(右肺と左肺の間に挟まれた「縦隔」にできる腫瘍で、肺腺腫が代表的)です。良性疾患では肺に穴があく気胸、肺の周りに膿(うみ)ができる膿胸(のうきょう)の患者さんが多いです。術後の外来では、経過の診察や、再発のチェックを行います。
Q:それぞれの診療科の特徴を教えてください。
片上:呼吸器内科では、呼吸器全般の内科的治療、診断を行っています。当院の治療方法はさまざまで、治験という選択肢もあります。近年、新しい超音波診断装置を導入したことで、超音波で病変を確認しながら針を刺し入れて組織を採取するエコーガイド下(か)生検など詳細な検査が可能になりました。
長谷川:呼吸器外科では、呼吸器全般の外科治療を行っています。手術方法は主に2~3カ所の小さな傷からカメラと手術器具を挿入する胸腔鏡(きょうくうきょう)手術です。開胸手術と比べて術後の痛みが少なく回復も早いことが利点です。肺がんに対しては、がんがある肺葉(はいよう)(5つに分かれている肺の一つ一つの部位)を切除する肺葉切除術という標準的な術式を行いますが、近年では患者さんの状態に合わせて、腫瘍がある区域や部分のみを切除する区域切除や部分切除を選択することもあります。
Q:最後に一言
片上:今年度、呼吸器内科は医師を増員しました。これまで以上に市民の皆さんの要望に応えられるよう、救急対応だけではなく、慢性疾患、がん、良性疾患などの診療に励みます。
長谷川:「自分や自分の家族が受けたい医療を提供すること」を20年以上前からモットーにしています。基本的に治療にはガイドラインやルールがあるので、その中で最大限工夫をして最良の医療を提供し、最善の結果を出していきたいと考えています。
次号では、両科の連携についてお届けします。
◇エフエム宝塚(83.5MHz)「市立病院の得した気分!」
日時:10月12日(土)17時20分~17時50分
(再)10月13日(日)19時半~20時
テーマ:呼吸器内科を紹介します
出演:副院長 兼 呼吸器内科主任部長 兼 腫瘍内科主任部長 片上 信之
◇がんサロン「セキレイ」(対面式とZoomの同時開催)
がん患者同士の不安や悩み、体験を話す交流の場です。
日時:10月16日(水)15時~15時45分
場所:がん診療支援センター(現地参加は予約不要。開始10分前までに直接会場へ)
対象者:がん治療中の人とその家族(当院を受診していない人でも参加可能)
問合せ:同センター
【電話】87・1161
問合せ:市立病院
【電話】87・1161【FAX】87・5624
<この記事についてアンケートにご協力ください。>