もっとあまがさきが好きになる、さまざまなあまがさきの魅力をお届けします
■田能(たの)の里芋
今月は、園田地区で栽培されている田能の里芋を紹介します。
▽田能の里芋はむいてもかゆくない
田能の里芋の歴史は古く、弥生時代以前にさかのぼるといわれています。皮をむいてもかゆくならず、白くてもっちりと粘りがあるのが特徴で、猪名川や藻川の恵みを受けて育ち、江戸時代には田能の農家が自家栽培して種芋を引き継いできました。季節の行事や冠婚葬祭などで食べ継がれてきましたが、植え付けや収穫が手作業で大変なこともあって次第に栽培する農家が少なくなり、その保存が危ぶまれるようになりました。
▽次世代に残したい!市民団体が立ち上がる
おいしい田能の里芋をなんとか次世代に残したいと、平成12(2000)年に市民団体・自然と文化の森協会が種芋を受け継ぎ、保存活動を始めました。その後、尼崎都市農地再生協議会と園北ファームの皆さんも栽培を開始。市民の皆さんの努力によって一定量生産できるようになりました。収穫祭などで知名度が高まっていき、今では「富松一寸豆」「武庫一寸豆」「尼藷(あまいも)」に並ぶ本市の伝統野菜として親しまれています。
▽みんなに食べてほしいブランド化に取り組む
もっと多くの皆さんに田能の里芋を知ってもらおうと3団体が協力し、さまざまな取り組みを実施しています。その一つとして市内の学校給食に里芋を提供していて、かす汁やコロッケなどのメニューで、子どもたちにそのおいしさを届けています。地元の伝統野菜を味わえる、ちょっと特別な給食です。
さらに、あまがさき観光局が認証する尼みやげ「田能のさとみちゃん(スイートポテト)」や、里芋コロッケなどの加工食品の開発にも取り組むなど、田能の里芋がこれからも多くの人に愛されるよう、3団体が中心となってブランド化を進めています。
▽農業祭や収穫祭で里芋をゲットしよう!
田能の里芋は秋の収穫期を中心に、市内のコープこうべで販売されています。
11月は、農業祭(本紙26ページ参照)に加えて、園田東生涯学習プラザや3団体の収穫祭・収穫体験もそれぞれ開催予定です。ぜひ、田能の里芋を味わってみてください。
■プラザで育てた里芋収穫祭
ID:1039464
11月16日(土)午前10時〜正午、園田東生涯学習プラザで、調理と試食も。
先着順で受け付ける定員:10人
費用:500円
申込み:11月5日〜12日に電話か直接園田地域課
【電話︎】6491-2361【FAX】6491-2364
■あまらぶクイズ田能の里芋の特徴はどれでしょう?
(1)むいてもかゆくない
(2)むいたらまっくろ
(3)むいたらいいにおい
答え:(1)むいてもかゆくない
<この記事についてアンケートにご協力ください。>