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自治体の皆さまへ

〔Column〕参画と協働の芽

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兵庫県川西市

■いつまでも元気に自立して生きていく
日本介護メイク士協会 代表 阪上明子さん

◇メイクをすることが認知症予防につながる
「何歳になっても身なりを整え、外出することを楽しみにする人を増やしたいです」
そう話すのは、介護メイク士協会・代表の阪上明子さん。阪上さんは、化粧品会社で美容部員として店頭で接客したり、新入社員教育を行ったりするなど32年間勤めました。
その後、認知症予防メイクや「介護メイク士」の育成を手掛ける(株)ヒャクネンミライを起業。介護予防や健康寿命を延ばすことを目的に、アステ川西プラザや市内の公民館などで体験型のワークショップを開催しています。

◇転機となる出会い
阪上さんは、人生一度きりなので、思い切って起業に挑戦したいと思い化粧品会社を退職。その後、メイク指導を生かした起業を模索する中で、老人ホームで行われた美容教室での出来事を思い出したそうです。
「参加者の中にベットで寝たきりの女性がいました。普段は意思疎通できないはずの女性が、自らまひした手で口紅を持ち、少しずつ唇に近づけようとしたんです。その姿を見て涙がこぼれました。メイクにはすごい力があるんだと。介護予防と組み合わせたいと思いました」
阪上さんは、メイクをすると脳の活性化を促せるのではないかと思い、脳神経内科医に考えを伝えました。医師からは、座ったままできるリハビリだと評価され、事業化する後押しとなりました。

◇自分が得た知識や経験をまちに生かす
その後、自分の知識や経験を生かして、元気に100年を過ごしてほしいという思いから令和3年に同社を起業。
「皆さんの後押しがあり実現することができました。そして、川西では1人で住む高齢者や高齢夫婦が増えているのも気がかり。だからこそ、大好きな川西で貢献したいです」
メイクを通じて活気があるまちになってほしいと阪上さん。
「服装や美容で個性を出すことがまちの活気につながると思うんです。まずは、メイクが介護予防につながることを知ってもらいたい。川西から広がり根付くように。そして、年齢を重ねることが楽しくなるような日本に変わればうれしいです」

◆介護メイクって何?
◇介護メイクについて
介護予防が目的。メイクは気持ちが高まり脳の活性化につながります。また、顔と手が触れることで、脳が活性化され認知症予防の効果が期待できます。
普段から意識して取り組めるため、比較的安易に実践しやすいのが特徴です。

◇対象
主に40歳以上。女性が多いが男性の利用者も近年増加している。

◇介護メイク士とは
脳の活性化と身体機能の向上をめざしたメイク方法を指導する民間資格。
資格を取得するために、全12回(1日5時間)の講座を受講し、メイクや介護の基礎知識をはじめ、メイクと脳の関係を学ぶ。

問合せ:中央地域包括支援センター
【電話】072-755-7581

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