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令和5年度全国学力・学習状況調査

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兵庫県朝来市

■朝来市小学6年生と中学3年生の学力と学習状況、生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査の分析結果
●調査の概要
「全国学力・学習状況調査」は、義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図るとともに、これらの取り組みを通じて、教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立すること、また、学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てることが目的です。
今年度は、中学校において一人一台端末を活用して、英語科の「話すこと」調査がオンラインで実施されました。
この調査によって測定できるのは学力の一部分であり、学校における教育活動の一側面となります。さらに、テストではなく、調査と銘打たれていることから、正答率の高さではなく、考え方が定着しているかどうかを確認するためのものであると言えます。そして、出題構成は、学習指導要領がめざす授業づくりを示す形になっています。
また、併せて実施された質問紙調査では、児童生徒に対する生活習慣や学習環境などに関する質問の回答により、生活習慣や自己意識の課題解決につなげることなどを目的に実施されました。

○調査結果の分析
〔小学校〕
国語…全国・県平均と同程度
算数…全国・県平均をやや下回る
〔中学校〕
国語…全国・県平均をやや下回る
数学…全国・県平均をやや下回る
英語…全国・県平均をやや下回る
〔質問紙調査(小・中学校)〕
質問紙調査によると、小・中学生ともに基本的生活習慣はおおむね身に付いているとの結果になりました。一方で、平均と比べ、家庭での学習時間が少ない生徒の割合が少なく、また、自分の考えを広げたり深めたりする学習活動が少ないとの結果になりました。そのため、読書に取り組み、自分の考えを広げたり深めたりすることの楽しさを実感できる取り組みを実施していきます。

●今後に向けて
今年度の調査結果分析から、本市の児童生徒の学力については、基礎的・基本的な学力は小・中学校とも概ね定着していると考えられます。
しかし、課題とされる資質・能力については、その多くがここ数年同じであり、改善されていない状況が見受けられます。
本市では、「小小連携推進事業」や中学校区ごとの「小中連携推進事業」を実施して実践の共有と系統化を図るとともに、各校で同調査を分析し、抱える課題とその課題解決に向けた取り組みを協議し、学習状況の改善や教員の指導力の向上を図り、子どもたちの学習意欲や学力向上に取り組んでいます。
また、平成26年度から取り組んでいる「授業のユニバーサルデザイン化モデル研究事業」では、「授業づくりのユニバーサルデザイン化事業」として進化させ、児童一人一人のつまずきに応じての指導と一人一台端末の活用を組み合わせることで「個別最適な学び」の実現を図っています。
今後も、学校運営協議会をはじめ地域の皆さんと協働して、朝来市の子どもたちが「分かる喜び」「できる喜び」を実感できる学校教育活動に取り組んでいきます。

●事例紹介 朝来中学校の生徒が地元小学校で読み聞かせ
全国で普段読書を全くしないという児童生徒が約20パーセントいます(本市も同様)。読書は、児童生徒の知的活動を増進し、人間形成や情操を養う上で重要なものです。令和5年度と6年度に朝来中学校では、県の指定を受け、読書活動推進に取り組んでいます。その一例をご紹介します。
○小・中学校での取り組み
・読書月間に「お薦めしたい本カード」を作成したり、ポップを作成し、本を紹介
・中学生が小学校低学年への読み聞かせを実施
○家庭との連携
・生徒から保護者、保護者から生徒へのおすすめ本の紹介
○あさご森の図書館との連携
・「本の木(掲示物)」による本を介した地域全体の交流
・あさご森の図書館職員からのアドバイスによる学校図書活動の充実

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