●「高齢者虐待のサイン」
高齢であっても、自分の人生を自分で決め、周囲からその意思を尊重されること、つまり人生を尊厳をもって過ごすことは、介護の必要の有無に関わらず誰もが望むことです。
しかし、現実には、家族や親族などが高齢者の人権を侵害する「高齢者虐待」が問題となっており、虐待を受けている高齢者のうち、要支援・要介護認定者で認知症の人が大半を占めています。
なぜなら認知症の高齢者は、家族などの言うことが理解できなかったり、また、家族なども認知症に対する理解が十分でないため、高齢者の言動や行動が理解できなかったり、受け入れることができずに対応してしまい、認知症の症状の悪化につながる場合や、必要な医療や介護サービスが受けられていないなど、結果として、高齢者虐待につながっていることが考えられます。
認知症を正しく理解し、適切な対処法を身に付けることや、養護者や家族などの負担軽減や認知症高齢者を温かく見守る環境づくりは、虐待の未然防止のために必要です。下記のような高齢者に気づいた場合には、ぜひ、地域包括支援センターにご相談下さい。
○ご近所に、こんな高齢者はいませんか?
〔高齢者虐待の早期発見に役立つサイン〕
(1)身体に不自然な傷やアザがあり、高齢者自身や介護者の説明もしどろもどろ
(2)部屋の中に衣類、おむつ、食べかけの食事、食べ残しが散乱
(3)「年金をとりあげられた」と高齢者が訴える
(4)高齢者を介護している様子が乱暴に見える
(5)家の中から、家族の怒鳴り声や高齢者の悲鳴が聞こえる
(6)天気が悪くても、高齢者が長時間外にたたずんでいる、あるいは昼間、姿を見かけなくなった窓が閉まったままなど
→この状態が継続する場合
問合せ:
朝来市地域包括支援センター【電話】672-6125
生野地域包括支援センター【電話】670-5205
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