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[特集]安心して生きる医療を 中央市民病院100周年と神戸の医療 1

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兵庫県神戸市 クリエイティブ・コモンズ

“最後の砦(とりで)”である中央市民病院を中心とした救急医療体制と、世界に誇る先端医療。市民の健康を支える神戸の医療の“今”を紹介します。
※神戸市立医療センター中央市民病院を支える医療スタッフは約2,000人います。撮影にご協力いただいたのは、左から、看護師、救急医、放射線技師、理学療法士、助産師の5人。

■「数字」で知る中央病院
◇脳卒中で入院し、退院した患者数 1,184人
※2022年4月~2023年3月の合計人数
24時間患者を受け入れ、即座に専門治療が行える一次脳卒中センターのうち、地域の核となる「コア施設」に認定。急性期から慢性期までの連携体制が整うほか、先のことに対する漠然とした不安や、合併症などの具体的な悩みに応える相談窓口も設置しています。

◇化学療法を受けたがん患者数 11,411人
※2022年4月~2023年3月の合計人数
院内の外来化学療法センターは、抗がん剤治療を受けていても、できるだけ今までの生活が続けられるように、各分野の専門医や、がん専門看護師・薬剤師と協力。患者が納得できる治療を受けられるよう、対話を大切にしています。

◇1年間に誕生した赤ちゃん 671人
※2022年4月~2023年3月の合計人数
市の救命救急センターとして、24時間体制で産婦人科救急に対応。科内にはさまざまな分野の専門スタッフがそろい、内科などの各部門と連携しており、母体合併症の治療にも強みがあります。小児科・新生児科とも協働し、胎児の安全も支えています。

◇救急車受け入れ患者数 8,737人
(救急外来患者全体だと26,086人)
※2022年4月~2023年3月の合計人数
市内の重症以上の救急患者のうち、約4分の1を受け入れています。また、厚生労働省から「救命救急センター全国第1位」に9年連続で選ばれています。重篤患者の受け入れ数や地域貢献度など、2023年は全45項目すべてにおいて満点を獲得。「断らない救急医療」という理念のもと、安全で安心な医療の提供に努めています。

◇新型コロナウイルス感染症入院患者累計数 2,687人
※2024年1月10日時点
新型コロナ専用病棟を設置するなど全院をあげて対応。重症患者の受け入れ数は県内の医療機関でも屈指で、現在も病院間で連携しています

◇診療科目数 34科目
※2024年2月1日時点
総合病院として人体各部の疾患に網羅的に対応する診療科があるほか、禁煙外来、女性外来、男性外来、渡航外来、ロボット手術センター、遺伝センターなど14の専門外来も。

◇災害派遣医療チームDMAT(ディーマット)の派遣(出動)数 2,687人
※2024年1月10日時点
東日本大震災1回、熊本地震2回に続き、能登半島地震が4回目の派遣。全国のDMATと協力して、疾病者の優先順位付けなど、病院の後方支援を実施しました。
・DMATとは?
専門的な訓練を受けた医者や看護師、業務調整員などで構成する医療チーム

◇連携登録の施設数 1,194件
※2023年12月31日時点
患者さんが地域で安心して継続した医療を受けられるよう、市内半数近くの医療機関と連携・協力して安全で質の高い医療提供体制を構築。

■次の100年に向けて
・神戸市医療センター 中央市民病院 病院長 木原(きはら)康樹(やすき)
当院は、神戸診療所として開院してから今年で100周年を迎えます。これまで神戸大空襲や阪神・淡路大震災、最近では新型コロナウイルス感染症などさまざまな困難に対し、職員一丸となって立ち向かってきました。こうした苦難を幾度も乗り越えてきたことでつちかってきたものがあります。それは、大きな組織でありながらも柔軟に対応できるしなやかさです。例えば、コロナ禍では、役職者ではなく各現場の責任者が集まるフラットな意思決定の場をつくったり、各自が専門分野という殻に閉じこもらずに、分野横断的なチーム医療を高いレベルで実践したりしてきました。救い切れなかった命があったことは大変悔やまれますが、この経験を明日の医療へ生かしていくこ
と。それが私たちに託された使命だと感じます。
これまで経験したことのない危機に対してともに闘ってきてくださった市民や地域の医療機関の皆さんには、この場を借りて感謝を申し上げます。今後も、最後の砦として“断らない救急医療”を胸に刻み、市民の皆さんの期待に応えられるよう、次の100年に向けて歩みを進めていきます。

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