■早期発見・早期治療
〜特定健診・がん検診を受けましょう〜
本町における死因(図1)は「がん(悪性新生物)」「心疾患(心臓病)」「脳血管疾患(脳卒中)」が全体の4割以上を占めています。これらは「生活習慣病」といい、食事や運動、休養、喫煙、飲酒などの生活習慣が深く関与しています。
生活習慣病は個人の習慣だけではなく、社会の生活環境要因も関与し、その多くは発病してもかなり進行するまで自覚症状がほとんど現れません。そのため、年に1度は健診を受け、早期発見・早期治療に繋げましょう。
◆令和4年度の受診率は本町が〝県下3位〞
令和4年度、国保加入者のうち特定健診を受診した人の割合は47・5%でした(図2)。40歳台の受診率が増加している一方、50歳台の受診率が減少する結果となりました。
◆特定健診・特定保健指導をぜひ受けましょう!
「特定健診」はメタボリックシンドロームに着目し、生活習慣病のリスクを早期に発見します。
○基本的な検査項目
・質問票による問診
・身体計測(腹囲測定含む)
・血圧測定
・理学的検査(身体診察)
・血液検査(肝機能・脂質・血糖)
・尿検査
○詳細な検査項目
・貧血検査
・心電図検査
・眼底検査
・血清クレアチニン検査
○健診にかかる時間
約1時間
健診後には、保健師や管理栄養士が直接検査結果の内容を説明します。
また、生活習慣病の発症リスクが高い人には、個別に「特定保健指導」を案内しています。特定保健指導の対象者となった場合は、生活習慣を見直すきっかけと捉え、前向きに受けるようにしましょう。
◆生活習慣を見直し改善に努めましょう!
令和4年度のメタボリックシンドローム予備群該当者について、本町は11・4%で、国の11・1%、県の10・5%を超える結果となりました。また、年々増加傾向にあります。
メタボリックシンドロームの要因は過食と運動不足です。そのため、改善には食生活や運動習慣の徹底が必要となります。食生活においては主食・主菜・副菜が揃うバランスの取れた食事を大切にし、運動習慣ではウォーキングやジョギングなどの有酸素運動、筋力トレーニングを行うことが推奨されます。また、これらを日々の生活の中に無理なく取り入れ、継続して取り組むことが大切です。
本町では「特定保健指導」に加え「健康講座」や「運動講座」を行っていますので、積極的に参加しましょう。
◆がんは早期発見・早期治療がとても大切です!
がんが早期発見された場合の5年生存率は90%以上といわれています。また、ステージ0で発見された場合の5年生存率は99・3%、ステージ1.でも84・6%となっています。しかし、ステージ2.になると55・6%まで大きく下がることが報告されています。
町ぐるみ総合健診では、がん検診(胸部・胃部・大腸・前立腺)を実施していますので年に1度は受診しましょう。また、令和4年度からは「腫瘍マーカー検査」を追加しています。
○腫瘍マーカー検査について
がんの種類によって特徴的に作られるタンパク質などの物質(腫瘍マーカー)を検査します。胸部・胃部・大腸検診などの結果と合わせて用いるのが一般的であり、この検査のみでがんの診断を確定できるわけではありませんので、各種がん検診と合わせて受診しましょう。
◆精密検査は必ず受けましょう!
町ぐるみ総合健診では、毎年がんが発見されています(図3)。精密検査受診者に対しての発見割合は5〜10%ほどになっています。しかし、10〜20%の要精密検査者は精密検査を受診していないのが現状です。
がん検診は「がんがある」「がんがない」ということが判明するまでのすべての過程を指します(図4)。自分自身で判断せず、手遅れになる前に必ず受診するようにしましょう。
■節目年齢の無料検診について
本町では、節目年齢の人を対象にがん検診(胸部・胃部・大腸)・肝炎ウイルス検診の無料化を実施しています。
この機会に検診を受けて、早期発見・早期治療に繋げましょう。
※肝炎ウイルス検診は、過去に1度も受診していない人が対象です。
問い合わせ先:役場健康課
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