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[特集]地域とともに、進化する シン・ニセコ高校(1)

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北海道ニセコ町

今年度から急速に進化し始めたニセコ高校。数年前には生徒数の減少により、学校存続をも危ぶまれたこの高校が今、大きく動き出しています。
今月号では、新たな道を歩み続けるニセコ高校について、もっと知っていただくため、ニセコ高校の「今」と「未来」を伝えます。

◆進化するニセコ高校
ニセコ高校は、1学年定員40人の昼間定時制の町立農業高校です。全国唯一の緑地観光科として、1年生では農業と観光の基礎・基本を全員が学習し、2年生からアグリフードコース、グローバル観光コースに分かれて、より専門的な学びを深めます。
アグリフードコースでは、農業に関する探究活動を通して、持続可能な農業に関する知識・技能を身につけたグローバル人材を目指します。
グローバル観光コースでは、ホテルやグローバル企業でのインターンシップを通して、観光に関する知識・技能を身につけたグローバル人材を目指します。
さらに高度な学習を深めたい生徒は、4年生へ進級し、マレーシアのYTLホテルズなどで長期研修を行うことができます。
しかし、これまでの「基幹産業である農業と観光の担い手育成」に注力した教育プログラムは、生徒の学びのニーズに合っていないことや、生徒を惹(ひ)きつける学びの魅力不足が指摘されていました。
そこで町では、2022年度にニセコ高校魅力化検討委員会を設置。国際化するニセコ町の環境を最大限に活用し、魅力ある学びができるよう、2026年度からの総合学科への学科転換を決めました。現在、学校では学科転換を待つことなく、今年度から新しい学びを先取りして進めています。

・学校教育目標
自分の幸福な未来(well-being)の実現を通して、より良い地域を他者と協働して創造することができる人を育てる

・育てたい生徒像
「シビックプライドを持ったグローバル人材」
ニセコ町や自分の関心のある地域に対して誇りや深い思い入れをもち、世界とのつながりを意識しながら、自分自身が関わって地域を良くしていこうとする自負心を持つ人

◆この1年間の取り組み
ニセコ高校が行っている学習は幅広く、地域とのかかわりを大切にしながら体験的な学びを得られることが魅力の一つです。これまで先輩たちが継承してきた活動や伝統を生かし、進化を遂げてきた1年間の取り組みを紹介します。

この1年間こんなことをやってきました!
町内企業とも連携しています!

◇道外でのリーダー研修
三菱みらい育成財団の助成で、シビックプライドを持ったグローバル人材の育成を目的に、全国のまちづくりを視察。京都府美山町の視察では、持続可能な観光地づくりや世界へのプロモーション方法について学びました。

◇アフタースクールワールドクラス
英語力の向上や国際交流で異文化理解を深めるため、放課後の時間を利用し、外国語指導助手(ALT)や国際交流員(CIR)とオールイングリッシュでゲームや会話をするクラスを開講しています。

◇八海山ニセコ蒸溜所とのコラボレーション
ニセコ高校で育てたラベンダーを活用し、八海山ニセコ蒸溜所とコラボしてラベンダージンの開発・販売などの研究活動を行っています。
ニセコ高校のラベンダーの栽培研究は、今年で10年目を迎えます。

◇地域みらい留学説明会
地域みらい留学とは、生徒の全国募集をするためのプラットフォームです。ニセコ高校はこれを活用し、東京説明会への参加やオンラインでの説明など、生徒も参加しながら、全国から意欲ある生徒の募集を行っています。

◇SEED BAGELとのオリジナルベーグル開発
ニセコ高校で栽培したイチゴやさつまいもを使ったベーグルをSEED BAGEと開発、JR特急ニセコ号で車内販売。すぐに売り切れるほど好評でした。12月の「NISEKO クリスマス」でも販売し、大盛況となりました。

◇株式会社ルピシアとのオリジナルティー共同開発
6月から始まった「ニセコ高校×ルピシアオリジナルティー開発プロジェクト」。新しい紅茶フレーバーの共同開発を行い、1月末に商品が完成しました。開発過程では、試作品の試飲会を行って、味の方向性を検討しました。

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