◆日本ジオパークの紹介
日本には、46のジオパークがあり、各地域でそれぞれ異なった特色を持っています。これからジオパーク通信の不定期連載として、日本ジオパークを地域ごとに紹介していきます。
第1回目は、十勝岳ジオパークのお隣「三笠ジオパーク」です。世界的にも有名なアンモナイトの産地です。見どころは、三笠ジオパークの拠点施設である「三笠市博物館」で、アンモナイトを代表とする化石博物館と炭鉱のまちの資料館が1つとなっています。多くの化石が展示されている光景は圧巻で、化石好きは時間を忘れてしまうことでしょう。休日は、多くの子連れの家族で賑わいます。
三笠ジオパークでは、盛んにさまざまなジオツアーが開催されています。今回はその中でも、夏場は月1で開催されている野外博物館のジオツアーを紹介します。
ツアーの始めは、炭鉱遺産を実際に巡りながら、石炭が取れる約5千万年前の地層に関して、ジオガイドが解説していきます。さらに進むと時代は遡り、アンモナイトが活動していた1億年前の地層の世界に移ります。本来あるはずの5千万年分の地層は、1億年前から5千万年前の間に一度大地が陸化したことによって、浸食で削られてしまい消失したためと考えられているとのこと。5千万年の差があるそれぞれの地層が隣り合う光景は、何とも言い難い不思議な光景です。1億年前の地層では、実際に化石が埋まっている様子を観察できます。
野外博物館は、三笠ジオパークの見どころが凝縮されており、当地域の特色を学ぶには分かりやすい場所になっています。化石や炭鉱の歴史を知りたい方は、ぜひ三笠ジオパークへ訪れてみてください。
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