■減塩の必要性について
今月は、『減塩の必要性』についてです。
塩分は人間が生きていくために必要な栄養素ですが、過剰摂取は体へ悪影響を与えてしまいます。影響につては、年齢、体質(塩分感受性)、運動習慣などにより差がありますが、病気の予防・改善、健康の維持のためには、塩分をとりすぎない食習慣が必要です。
◇食塩をとりすぎると…
人間には、体内環境を保とうとする性質があります。血液も同様で、血液には塩分が含まれていますが、その濃度は0.9%に厳格に維持されています。
食塩をとりすぎて、血液中の塩分濃度が高くなると、体ではこれを薄めるために体内に水分がため込まれ、血液量が増えます。(下図(1)参照)
これによって、心臓に送り込まれる血液量が増え、血管にかかる圧力が増し、血圧が上がってしまうのです。
また、過剰に摂取した塩分は尿として排泄する必要があるため、腎臓にも大きな負担がかかります。
◇やっぱり減塩は必要!
食塩の過剰摂取は、高血圧、腎機能の低下、骨粗しょう症、胃がんなどのリスクを増加させることが分かっています。中でも高血圧の影響は大きく、血管内皮細胞が傷つくことで動脈硬化が進行しやすく、脳卒中や虚血性心疾患などの命に関わる病気を引き起こす原因にもなります。
減塩は、こうした病気のリスクを下げることが期待できます。
◇塩分摂取の1日の目標量はどのくらい?
図(2)は、日本人の1日の塩分摂取状況と目標量との差です。男女ともに目標量より約3g多い結果となっています。
◇手軽にできる減塩のポイント
(1)減塩食品を利用する(表(1)参照)
よく使用する調味料、塩分の多い漬物や練り製品などの食品を減塩タイプにする。
(2)かけ醤油(ソース)→つけて食べる
※調味料は塩分が多いため、小皿などに入れてつけて食べる。
(3)ラーメンなどの麺類の汁を残す
・半分残す→3割の減塩へ
・全部残す→5割以上の減塩へ
※ラーメンのスープには約7〜8gの塩分が含まれています。
(4)食品の栄養成分表示を確認する
加工食品には、栄養成分表示が記載されています。食塩相当量を確認し、どのくらい摂っているか確認しましょう。
問い合わせ先:住民課幸福(しあわせ)推進室 管理栄養士
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