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中札内村立診療所便(だよ)り(No.32)

12/24

北海道中札内村

■新たな国民病、「慢性腎臓病」について(2)~腎臓を守るためには?~
所長 髙石 恵一

所長の髙石です。10月の広報では、腎臓の働きについてと腎機能が低下したらどうなるか?を特集しました(読んでいない方は10月号の広報を要チェック)。今月号では10月号に引き続いて、「腎臓を守る(慢性腎臓病の進行を予防する)ためには?」と題し、慢性腎臓病対策として日常生活で行える対策について特集します。

◇慢性腎臓病について
何らかの原因で、慢性的に腎臓の機能(腎機能)が低下し続ける状態を、「慢性腎臓病」といいます。
慢性腎臓病は、血液検査で「eGFRが60未満」もしくは「蛋白尿」が、3ヶ月以上続く状態で診断されます。慢性腎臓病の発症には、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病が大きく関与しています。慢性腎臓病が進み末期になると、人工透析が必要です。円グラフのように人工透析になる方の約6割が、糖尿病や高血圧などの生活習慣病が原因となります。慢性腎臓病にならない・進行させないためには生活習慣病の治療が非常に重要であり、日頃の生活習慣に気を付けた生活が大切になってきます。

透析導入患者の原疾患(2021年)

◇腎臓を守るための生活習慣とは?
(1)減塩:できるかぎりの減塩を!(可能なら6g未満)
(2)運動:日常的な運動は腎機能の改善をもたらす可能性があります
(3)禁煙:タバコは動脈硬化をより進行させます。がん・脳卒中・心筋梗塞の可能性も高めます
(4)減量:メタボの方は慢性腎臓病が発症・進行しやすい
(5)睡眠:適度な睡眠(7~8時間)は人口透析の導入を減らす可能性
(6)ワクチン:感染症にかかり重症化すると一時的に腎機能が低下したり、慢性腎臓病の進行を後押しする可能性があります。肺炎球菌/インフルワクチン接種の積極的接種を

上記6つはいずれも全て、生活習慣病のみならず健康のためにもあたりまえのことですね。特に…減塩・運動・禁煙が大切です。また減量はどの生活習慣病にとっても重要で効果的ですし、良いことしかありません。
上記の他にも、下記が大切です。
・毎年健診を受けて異常があれば病院へ行くこと
・処方されている生活習慣病の薬を欠かさずに飲むこと
・(特に高血圧の薬を飲んでいる人は)自宅血圧を測定して血圧手帳に記載しかかりつけの内科医療機関で医師に見せることが大切です。

残念ながら、ある程度進行してしまった慢性腎臓病を元に戻すお薬はありません。
そのため慢性腎臓病の予防が肝心なのです。慢性腎臓病は予防することができる病気です。
繰り返しになりますが、予防のための生活習慣改善が重要です。
★生活習慣病/慢性腎臓病の相談は診療所までお気軽にご相談にいらしてください。

お問い合わせ:中札内村立診療所
【電話】67-2012
〒089-1332 中札内村西2条南3丁目23

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