今月の担当は西巻保健師
『健康とは?』
皆さんこんにちは。今年は暖冬というだけあって、雪解けが早いですね。寒暖の差が激しいですが皆様体調など崩されてはいませんでしょうか?今回の保健師の健康宅配便は、「健康とは?」です。
◆健康の定義
「健康」と言われるとほとんどの人が病気があるとか、体の調子がといった、「身体的」な健康をイメージすると思いますが、WHO(世界保健機関)における世界保健機関憲章前文では「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にもすべてが満たされた状態にあることをいいます。」とあります。つまり、「健康」というのはただ単に身体的な健康をいうのではなく、精神的にも、社会的にも満たされているということなのです。
◆3つの健康
3つの健康とは、図1を見ていただくとその内容はお判りいただけると思いますが「身体的側面」「精神的側面」「社会的側面」があり、言い換えれば、健康には「身体的な健康」「精神的な健康」「社会的な健康」があるということができます。
「身体的健康」については、身体的症状や体力、抵抗力などのことですが、若くて病気も何もないことのみが身体的に健康であるということではなく、年齢が上がって身体はその年齢なりに老化して、医療の世話になることになります。しかし、医療を受けながらもその年齢なりの肉体的症状や体力、抵抗力があればそれは健康ということができるということです。80歳の人が血圧の薬を飲んで血圧の安定を保ち、腰の痛みがあってシップで痛みを抑えている。これも立派に健康だといえるということです。
「精神的健康」については、精神状況などです。気分が落ち込んでいたり、うつうつと考え込んだりしていない状態が、精神的な健康を保っているということです。
「社会的健康」についてはあまり聴き慣れない言葉だと思います。
これは身体的にも健康で、精神的にも元気であっても何も社会的な役割がない、人とのつながりもない、ということであれば、人は元気がなくなってしまいます。つまりは社会的な役割があって、人とのつながりなども保てている状態が、社会的健康を保っている状態といえるということです。
社会的な役割については、人は必ず役割というものがあります。家族としての役割、仕事場での役割、友達、知り合い、隣人、etc.社会的な役割はたくさんあり、一人で複数の役割があるということがほとんどです。これも仕事場での役割など年齢とともに少なくなっていく傾向がありますが、家族としての役割や友人として、知り合いとしてといった役割はずっと無くならずにあるものだといえます。
社会的健康は「人とのつながり」に大きな影響を受けます。つまり、人とのつながりが、社会的な役割を生み、その役割を全うすることが生きる力になるということだということです。
◆健康とは
長々と書き連ねてきましたが、「健康」とは「身体的健康」「精神的健康」「社会的健康」が良好な状態となっていることが理想的だといえます。
令和6年4月新たな健康増進計画「第3次健康なかとんべつ21」がスタートします。これは、中頓別町民の皆さんと共に作成してきた計画ですが、この新たな計画では社会的健康にも配慮して、「人とのつながり」にも注目しようということになっています。
町民の皆さんと行政の職員とも一体となって「健康」を目指して行きましょう!
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