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自治体の皆さまへ

テロ災害から守るために

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北海道北広島市

令和5年3月にエスコンフィールドHOKKAIDOがオープンし多くの人が訪れる場となりました。テロや大規模災害にも対応するため、消防が訓練している内容についてお知らせします。

令和5年3月に北海道日本ハムファイターズの新たな本拠地となる、エスコンフィールドがオープンしました。それにともない、市外や道外からも多くの観光客が訪れるようになりました。目的は野球観戦やショッピング、飲食や各種イベントなど多種多様です。
このような大人数が集まる施設を狙ったテロや大規模な災害が起こる可能性があります。
特にCBRNテロは現代の脅威の一つで、非常に深刻なリスクをもたらす可能性があります。「CBRN」という言葉やその意味に馴染みが薄いかもしれませんが、化学テロや生物テロなどを指し、世界中で警戒されています。
エスコンフィールドで試合がある日は消防隊員が数人現場に常駐しています。球場内で巡回をしたり、備え付けのカメラなどで状況を確認したりしています。テロが起きた場合に被害を最小限に食い止めるため、消防ではBp災害活動マニュアルや特殊災害マニュアルを策定し訓練しています。実際にエスコンフィールドでのテロを想定した大規模災害訓練も行いました。その内容について詳しく紹介します。

◆CBRN(シーバーン)テロとは
◇化学(Chemical)
有害なガスや液体、煙幕などを使用し、健康に悪影響を及ぼします。

◇生物(Biological)
ウイルスや細菌などの病原体を使用し、感染症を引き起こします。

◇放射性物質(Radiological)
放射線源をばらまくことで、健康への長期的被害や環境への汚染につながる可能性があります。

◇核(Nuclear)
核の分裂や結合で巨大なエネルギーを放出し、極めて大規模な破壊力を持つ爆発が発生します。

◆大規模災害(NBC)訓練
令和5年11月14日にエスコンフィールドで訓練を行いました。市消防本部や消防団のほかに近隣の消防本部や北海道警察などが参加し、各機関との連携を強化しました。

・テロの発生
何者かが球場内の観客席で有害な液体(今回はサリンを想定)をばらまいたと仮定しました。

・現地の警戒本部が状況を確認し、119番通報
球場で試合がある日は、不測の事態に備え消防隊員が常駐しています。
備え付けのカメラなどで状況を確認し、119番通報や避難誘導などを行います。

・消防士などの出動指令
通報を受けた消防本部指令室は、消防隊員の出動指令や消防団要請、近隣自治体へ応援要請を行います。

・消防隊員が現場に到着
傷病者を安全に搬送するため、現場指揮本部を設置し、設備を整えます。

化学用防護服を着た消防隊員が、有害な液体について調べたり負傷者の様子を確認したりします。

負傷者を移送する前に、除染用のエアーテントの中で衣服の除染作業などを行います。

病院に搬送するまで、傷病者をエアーテントで収容します。応急救護所では傷病者の負傷情報や搬送する病院などを救急隊が整理しています。

◇訓練で使用した資機材
・化学用防護服
工業薬品や生物兵器、有毒物質に対し保護性能を発揮する気密型防護服です。装着している空気呼吸器の空気残量に応じて、汚染空間での活動が可能です。現場最前線で要救助者の救出や散布された有害物質などの拡散を防止します。

・エアーテント(応急救護所用・除染用)
風を送り出す器材のハンディブロアを使用し、短時間で容易に組み立てることができます。安定性がよく、災害時に現場指揮本部や応急救護所として活躍します。

・無人航空機(ドローン)
赤外線カメラや広角ズームカメラを搭載し、約40分の飛行が可能です。行方不明者の捜索や火災などの大規模な災害時、隊員が侵入困難な現場にも接近し、情報収集することができます。

●消防署長 和知真人
今回の訓練の目的は、大規模集客施設で災害対応能力の向上と近隣消防本部や関係機関との連携強化を図ることでした。「訓練は実災害のように、実災害は訓練のように」の言葉を常に心に留め、この訓練の成果と課題を整理し皆さんの安全・安心な暮らしを地域で連携して守るため、今後も業務に取り組んでいきます。

問い合わせ:消防本部総務課
【電話】373-3100

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