(3)保健・医療
1)保健予防
住民一人ひとりの健康意識の向上を図り、住民の健康づくりを推進するため、住民健診や保健指導の推進、各種がん検診や予防接種事業を実施し、住民の健康増進に努めてまいります。
生活習慣病の発症予防や重症化予防の取組を支援するためには、健診受診率の向上が必要です。引き続き、集団健診未受診者への個別健診への受診勧奨を進め、受診率の向上に努めてまいります。
帯状疱疹の発症予防や発症後の重症化予防を図るため、帯状疱疹ワクチン接種に係る費用助成事業を実施してまいります。
また、新型コロナウイルスワクチン接種事業については、重症化予防を目的として、高齢者に対する定期接種を全額公費負担で実施してまいります。高齢者以外の住民においては、接種費用の一部助成を行い、接種体制を整えてまいります。
2)母子保健
安心して出産し、子育てができるよう、妊産婦健康診査費用や交通費等の助成、産後ケア事業や助産師等による母子ケア事業の実施、新生児聴覚検査費用助成を拡大するとともに、1か月健診からの発達に応じた各種健診を実施してまいります。
3)国民健康保険事業
北海道国民健康保険運営方針では、加入者負担の公平化を図るため、全道どこに住んでいても同じ所得、世帯構成であれば同じ保険税負担となる統一保険税率について、令和12年度の改正をめざすこととしております。
占冠村においては、令和8年度までに資産割を廃止し、所得水準に応じた賦課割合にするなど、12年度の統一保険税率に向け、国保財政調整基金を活用した激変緩和措置を図りながら、段階的に税率改正を進めてまいります。
また、被保険者の健康維持増進を図るため、特定健康診査や特定保健指導の実施により生活習慣病の重症化予防と改善を図り、医療費の抑制に努め、健全で安定的な国保運営に努めてまいります。
4)村立診療所及び歯科診療所
村民が安心して暮らし続けられるよう、計画的に医療機器の更新を進めるなど、地域医療提供体制の確保に努めてまいります。
■第3 未来を託す子どもの環境づくり
1.子育て支援の拡充と地域子育て支援拠点の設置
子育て支援に係る施策については、保育所において1歳児保育事業を拡充し、賑やかで活気ある保育運営を行っております。今後とも、働く保護者の支援を行い、継続して子育て世帯の負担軽減を図ってまいります。
また、熱中症対策として占冠・トマム両保育所にエアコンを設置するなど、安全で安心な保育環境の構築・整備に努めてまいります。
各家庭で保育を行っている親子や妊婦への支援として、これまで別々に行ってきた、親子交流事業、保健師との相談事業を統合し、新たに「地域子育て支援拠点」を設置します。子育ての孤立感、不安感を緩和しながら、子育て親子の交流、育児相談、講習等を実施し内容の充実を図ります。
また、子育て世代包括支援センターにおいて、全ての妊婦・子育て世帯が安心して出産・子育てできるように、相談支援、経済支援の継続を行うとともに、個別事情に寄り添った支援を柔軟に対応するよう取り組みます。
2.学習環境の整備
近年の気候変動により真夏日の増加や熱中症警戒アラートが発令されるなど、子どもたちの生命や健康への影響が懸念されることから、各学校へのエアコンの設置に加え、夏季休業日及び冬季休業日を設定できる総日数を拡大し学習環境を整備してまいります。
3.特色ある教育
アスペン市との短期交換留学においては、昨年度、姉妹都市提携記念行事が行われ30年の歩みを振り返り、更に深い信頼関係が生まれました。今後においてもホームステイや現地での様々な体験を通して、国際感覚をもった未来人材育成、国際理解教育として取り組んでまいります。
また、国際平和を希求する心を育む教育を推進するため、平和体験学習への支援を継続してまいります。
IV.行財政の概要
■第1 行財政の運営
かねてより、「歳入に見合った歳出」を財政運営の基本として取り組んでおりますが、住民サービスの確保、村有施設の老朽化への対応など必要性の高い事業が多く、加えて物価高騰の影響もあり、経常経費の増大と基金残高の減少が大きな課題となっています。
これらの課題に対応するため、今後におきましても補助事業の積極的な活用、有利な起債や貸付金の検討などに加え、地場産品の充実を通じたふるさと納税の増額、魅力ある地域づくりを通じた人口増による税収増や地方交付税の増額など、攻めの財源運営・地域振興を進めていく必要があります。そして、これらの施策を推進するためには地域の人材が必要不可欠であるため、地域企業振興条例を活用した人材育成事業の推進や職員研修等を積極的に進めてまいります。
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