■「ポストコロナ」における大樹町教育の充実、発展を
大樹町教育委員会教育長 沼田拓己
新年を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
町民の皆さまには、平素より町の教育の充実・発展のために深いご理解とご協力を賜り、心から感謝申し上げます。
昨年は、社会生活全般にさまざまな影響を及ぼし、私たちの生活を一変させた新型コロナウイルス感染症が、5月に感染症上2類から季節性インフルエンザと同じ5類に移行しました。感染に注意することは必要ながらも、ようやくコロナ禍の闇に光が差し、私たちは「日常」を取り戻しはじめた年となりました。
「ポストコロナ元年」とも言われる令和5年度を振り返ってみると、学校教育では、各種行事を通じて、これまで十分にできなかった集団での活動を充実させ、自主的・協力的な態度や望ましい人間関係を育む教育を実践することができました。
また、運動会や体育祭、学習発表会や文化祭では、観覧人数制限をなくしたり、声を出しての観覧も解禁したりするなど、保護者や地域の皆さまをはじめ、多くの方々に、行事で輝く子どもたちの姿を見て頂くこともできました。ここ3年間中止されていた「相馬市子ども交流事業」「銀河連邦子ども交流事業」「吉岡町・大樹町子ども交流事業」が復活し、姉妹都市や友好都市の子どもたちを受け入れ、本町の子どもたちとの交流を深めることができました。
児童生徒のスポーツ、文化活動では、春先まではコロナ禍により十分な練習がままならない中、野球やサッカー、陸上競技においては、多くの子どもたちが十勝の代表や選抜チームの一員として全道大会に出場し活躍しました。大樹中学校吹奏楽部は、第68回北海道吹奏楽コンクールに出場し、見事金賞を受賞するという快挙を収めました。
社会教育関係では、町民皆さまが待望された新町民プールが完成し、6月28日から供用を開始し、利用者数は、例年の2倍となるなど多くの皆さまにご利用いただきました。
また、文化サークル団体やことぶき大学の活動も、活動場所となった生涯学習センターに皆さんの笑顔が広がり、コロナ禍の前の活動を取り戻した様子が見られました。
そして、年が明け迎えた令和6年。干支は「甲辰(きのえたつ)」です。甲辰は、成功という芽が成長していき、姿を整えるという縁起の良さを表しているそうです。「ポストコロナ期」の本格的な幕開けとなる今年は、3年間のコロナ禍にあっても、町民の皆さまが、笑顔で前を向いて歩き続けた活力、できることを考え工夫してきた知恵が大きな力となり、ポストコロナ元年に見られた小さな芽が成長し、町の潤いと活力を形成していくものと確信しています。
ポストコロナ期を迎えた教育委員会の事業推進に当たり、今年は、昨年までとは異なる教育課題も表出すると思われますが、保護者、町民の皆さまと町の教育の充実、発展させていくという思いを共有し、それをエネルギーとして着実に事業を推進して参りたいと思っております。そのためには、町民の皆さまとの連携が何よりも重要となりますので、昨年に引き続き、教育委員会と学校へのご理解、ご協力いただきますようお願い申し上げます。
結びに、町民の皆さまお一人おひとりにとりまして、実り多き一年となりますようご祈念申し上げ、新年に当たってのご挨拶といたします。
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