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自治体の皆さまへ

このまちのデザイン2024 令和6年度 町政執行方針(1)

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北海道奈井江町

~子育て世帯を支え、子どもたちが愛着を持ち続けられるまちへ~
奈井江町長
三本英司
昨年を振り返りますと、5月に「新型コロナウイルス感染症」の感染症法による位置づけが5類に変更となり、私たちの生活が元の日常を取り戻しつつある中で、人の動きも活発になり、少しずつ活気が戻ってきたように感じています。
5月以降行われたイベントでは、関係団体や事業所のみなさんをはじめ、町民のみなさんが主体となって取り組まれており、町長就任から一貫して目指してきた「住民自治」のまちづくりへ期待感の湧くイベントとなりました。
しかしながらその一方で、長引く物価の高騰は地域経済や暮らしにも大きな影響を与えています。
また、石川県能登半島地方での震度7の地震発生や世界に目を向けても、ウクライナやイスラエルなどでも紛争が絶えず、多くの子どもたちが犠牲になっており、身につまされる思いでおります。
このような状況を見ますと、私は包摂やつながりを持つことの大切さ、一人ひとりの価値観、多様な生き方の尊重など、格差や偏見のない「地域共生社会」の実現、「相互扶助」の必要性を一層強く意識するようになりました。
今年は、第6期まちづくり計画の最終年度となります。
これまで取り組んできた事業の検証と併せて、これからの10年間を見据えた新たな町の基本構想や実施計画の検討を、まちづくり町民委員会をはじめ、まちづくり懇談会などで議論を始めておりますが、国は、加速度的に進む人口減少の中で、少子化の問題はこれ以上放置できない待ったなしの課題であり、2030年までのこれからの6、7年が、この少子化傾向を反転できるかどうかのラストチャンスと捉えております。
本町におきましても、子育て世帯のライフステージを通じた切れ目のない経済的支援の強化や子どもたちが奈井江町にいつまでも愛着をもっていられるような子育て支援を最重要課題として捉え、人口が5千人を下回る状況の中で、しっかりと「未来志向」を持ちながら、次代を担う子どもたちに「つなげる」まちづくり、町民同士や都市部の皆さんと「つながる」まちづくりを目指して、第7期まちづくり計画の策定に取り組んで参ります。
本年は、開町80年を迎え、さらには、新庁舎の完成も重なる歴史に残る年になります。過去を振り返り、また、展望を持ちながら町民の皆さんとしっかりとまちづくりに取り組んで参ります。
〜町政執行方針より〜

■今年度に取り組む奈井江版生涯活躍のまちづくり
手探りで進めてきた「奈井江版生涯活躍のまち」は、「しごとコンビニ」事業を始め、「しごとチャレンジ」事業、「ずどーん」を活用した関係人口づくり事業など庁内横断的なチームを設置し、事業の推進を行ってきましたが、少しずつ生涯活躍のまち事業が形になってきました。
5月には、連携強化のため社会福祉協議会や保健センターが新庁舎内に集約する一方で、共奏ネットワークは、公共施設の有効的な活用を前提に、子育て世代や高齢者の方が通いなれた保健センターに新事務所を設置し、スペースを広げた中で、登録者のみなさんが働きやすい環境を整えるとともに、各種研修会やイベント等の開催も行い、登録者や町民のみなさんが気軽に集える場所としての機能も備えていきます。
事業開始から3年目を迎え、具体的に進展させる重要な年と捉え、庁内ワーキンググループでの議論や町民のみなさんとの意見交換を行いながら、各プロジェクトの構築に努めます。

◇誰もが活躍できる就労の創出と定住促進
本格運用の開始から2年目を迎えるしごとコンビニは、登録者も70名を超えて、事業所からの受注も少しづつ伸びてきている状況です。登録者との関係づくりや人材育成に向けた取り組みに深みを加えるとともに、営業の強化にも努め、事業者・登録者のみなさん双方に利用しやすいしごとコンビニの推進に努めます。
また、空き家を活用した住宅供給システムと空き店舗を活用した起業サポートについては、事業の確立に向けたパイロット事業を展開するとともに、新たなまちの特産品開発への支援など、引き続き、移住・定住の促進と新たなしごとの創出に向けた取り組みを推進します。

◇誰もが健康で、安心して暮らせるまちづくりの確立
人口減少や少子高齢化、自治会離れから活動等への参加者が減少する中で、地域活動の停滞・形骸化が進んでおり、将来を見通した持続可能な新たな地域コミュティのあり方を構築するため、住民議論を進めます。
また、新たな地域公共交通の方向性を示した基本構想を取りまとめ、実証試験を行うとともに、本格運用に向けた準備も進めて参ります。地域おこし協力隊が体育館のトレーニングルームや保健センター、学校などで行ってきたコンディショニング講座が定着しつつある中、今後も参加者の幅を広げながら、幼児から高齢者までの幅広い世代の健康づくりを推進します。

◇地域資源を活かしたまちづくり
全国屈指の音楽専用ホール(コンチェルトホール)を有する文化ホールや友好都市ハウスヤルビ町に由来する道の駅「ハウスヤルビ」など、本町固有の地域資源と強みを活かしながら、多様な人々との交流や、つながりを広げる取り組みを進めるとともに、キャッチフレーズ「ずどーん」を活用しながら、ホームページ、SNSなど、各種情報媒体による情報発信を強化し、町民とともに行うまちづくりを町外にもアピールして参ります。

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