■一般会計の決算状況
一般会計は、町税や地方交付税を財源として、福祉や教育、道路・公園整備など、行政の基本的な事業を行う会計です。
令和4年度の決算は、6億946万円の黒字となりました。このうち、翌年度に使用する財源97万円を差し引いた6億849万円を令和5年度へ繰り越します。
◇歳入総額 95億6,053万円
地方交付税…国に納められた税金から、人口や税収入などに応じて交付されるもの
国・道支出金…特定の事業に対する国や道からの補助金など
町税…町民税や固定資産税など
町債…長期的な借入金
地方消費税交付金…北海道に納められた地方消費税の1/2相当額が各町村に交付されるもの
使用料・手数料…公営住宅の使用料や住民票の交付手数料など
その他…寄附金や基金からの繰入金など
◇歳出総額 89億5,107万円
民生費…児童・高齢者・障がい者福祉など
土木費…道路整備・除排雪など
公債費…町債の元金・利子の返済
総務費…庁舎管理・戸籍・マイナンバーなど
職員給与費…町職員の給料・手当など
衛生費…予防接種・母子保健・ゴミ処理など
教育費…小中学校教育・社会教育など
商工費…商工・観光・温泉など
消防費…消防組合負担金・防災対策など
その他…労働費・農林水産業費など
◆町民1人あたりの決算額
町民1人あたりの町税負担額 109,983円
町民1人あたりのサービス費用額 497,666円
※令和5年3月31日時点の人口を基に算出しています。
■特別会計の決算状況
特別会計は、一般会計から切り離して収入・支出を経理している会計です。
■公営企業会計の決算状況
公営企業会計は、民間企業のように利用料金などの財源を基に事業運営する会計です。
水道事業は、令和4年度からの水道料金改定により、赤字が解消され、1,323万円の黒字となりました。
下水道事業は、一般会計からの繰入金収入によって収支は0円となりました。
※公営企業会計の決算額は、損益計算書の額です。
■まちの貯金と借金
◇基金(貯金)
令和4年度は、約3,000万円の基金を取り崩しましたが、財政調整基金や学校整備基金などへ約5億6,000万円積立をしたため、基金残高は、約5億3,000万円増加しました。
◇町債(借金)
一般会計の町債残高は、毎年徐々に減少しています。令和4年度では、保育所の整備などに充てるため、新たに約9億8,000万円の町債を発行しましたが、借入額が償還額を下回ったため、前年度よりも約8,000万円減少しました。
■まちの財政状況
財政状況を明らかにするために、毎年度、健全化判断比率を公表しています。国が定める基準を超えた場合、国や北海道の指導のもと、健全化の取り組みを行わなければなりません。
岩内町の令和4年度の決算では、いずれも国が定める基準を下回り、健全な財政状況を維持しています。
■今後のまちの財政は?
令和4年度決算においては、令和2年度から続く新型コロナウイルス感染症の影響や、物価高騰が続く中で、様々な感染症対策・経済対策を実施した一方、歳出削減の取り組みを継続し、6億円超の黒字を確保することができました。
しかし、今後の町財政については、義務教育学校整備・都市公園整備などの大型事業の実施や、急速な人口減少による町税等の減収、老朽化した施設の改修、少子高齢化の進行による社会保障費の増加など、厳しい財政状況が続くと予想されます。
そのため、町では引き続き、行政運営の基本である「財政の安定化」を行うため、新たな財源確保に取り組むとともに、中・長期的な視野に立ち、健全な財政運営に努めてまいります。
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