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市長コラム 夢かなうまちおびひろ

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北海道帯広市

■でっかい夢
帯広市長 米沢則寿
児童会館は9月で開館60周年を迎えます。これを記念し、新たな屋外遊び場の設置や新規展示品の導入なども予定しています。
皆さんは児童会館にどのような思い出がありますか?私も小学生の頃に宿泊学習を体験しましたが、二段ベッドの上か下かで同級生ともめたり、寝ないで先生から怒られたり、プラネタリウムや天文台を初めて見たりと、当時の気持ち・感情は大人になった今でも鮮明に覚えています。現在も児童会館が昔と変わらない形で緑ヶ丘の高台に建っている姿を眺め、今の子どもたちも同じ気持ちでいるのではないかと想像すると、何とも懐かしくうれしい気持ちになります。
児童会館は高度経済成長期の昭和39年、高価な実験器具をそれぞれの学校でそろえることが難しい状況の中、学校授業の補完として理科実験が体験できることに加え、宿泊学習も行えるという当時としては画期的なコンセプトの下で整備されました。科学館としてのイメージが強い児童会館ですが、児童劇団や人形劇など、数十年間にわたって活動を続けている団体があり、文化活動の拠点としても歴史を重ねてきています。
さらに近年では、屋内遊び場や、鉄道模型展といった週末のイベントなど遊びの要素も加わり、利用者ニーズや社会環境の変化に合わせて、学びと遊びが融合した施設へと変化してきています。
旭川や釧路などにある大きな科学館と比べると、児童会館は古く、規模も小さく見劣りしてしまうかもしれませんが、広大で豊かな緑の中にある児童会館でたくさんの不思議に出会ったり、プラネタリウムで宇宙に夢をはせたり、宿泊学習で仲間とワクワクする体験を共有するなど、最新のアトラクションやコンテンツを整備するのではなく、小さいながらも工夫を凝らして「学び」の場の提供に努めてきました。
十勝・帯広の真っ青で高い空や大草原といった風景を見て育った子どもたちには、都会とは違う大きなスケールやサイズ感で発想する人に育ってほしい。以前、帯広市の歌人である時田則雄さんがお話ししていた「でっかい夢を見ることができる子どもを育てる」教育は、十勝・帯広だからこそできるのではないかと考えます。
「あおあおひろびろいきいき未来を信じる帯広」。この地で育った子どもたちが、未来を信じてそれぞれのでっかい夢に向かってチャレンジしてほしいと思います。

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