発達障がいはにさまざまな困難がある一方、周りの人からは気付かれにくい障がいです。
今回の特集では、発達障がいの特性や配慮の方法などを紹介します。
なお、発達障がいは一人一人違う特性がある多様な障がいであり、紹介する特性の例が、全ての方に当てはまるものではありません。
※障がいの種類は世界保健機関(WHO)が定める国際疾病分類(ICD-10)に基づいて記載しています
監修:札幌市自閉症・発達障がい支援センター「おがる」
■発達障がいとは?
生まれながらに、脳機能の発達の仕方に差がある障がいです。決して、保護者の育て方や本人の努力不足、心の病気ではありません。コミュニケーションや集中することなどを苦手としますが、得意な分野では優れた能力を発揮する場合もあります。
■どんな種類がある?
代表的な種類として、広汎性(こうはんせい)発達障害、注意欠陥多動性(ちゅういけっかんたどうせい)障害(AD/HD)、学習障害(LD)があり、広汎性発達障害と注意欠陥多動性障害では、知的発達の遅れを伴うことがあります。障がいごとの特性が少しずつ重なり合って表れたり、年齢や環境により目立つ特性が違ったりすることなどから、どの障がいかを明確に診断するのが難しいこともあります。
◆広汎性発達障害
コミュニケーション能力や社会性に関して特性が見られる発達障がいの総称です。自閉症(じへいしょう)やアスペルガー症候群などがあります。
▽自閉症
表情やしぐさから相手の気持ちを読み取るのが苦手、パターン化した行動を取ることなどが特性です。また、言葉の発達の遅れや、特定の物事への強いこだわりも見られます。急に予定が変更となったときや初めて行く場所では不安を感じ、動けなくなったり、突然大きな声を出してしまったりすることがあります。
▽アスペルガー症候群
自閉症と同様にパターン化した行動を取る、コミュニケーションを取ることがとても苦手などの特性が見られます。明らかな言葉の発達の遅れは伴いませんが、はっきり止められないと話し続けてしまう場合があります。
◆注意欠陥多動性障害(AD/HD)
気が散りやすく集中ができない、じっとしていることが苦手、考えるよりも先に動いてしまうことなどが特性です。大切な予定を忘れてしまうことや物をなくしてしまうことが多く、同じ間違いを繰り返してしまうこともあります。
◆学習障害(LD)
知的発達の遅れや視聴覚障がいが原因ではなく、聞く、話す、読む、書く、計算するなどの特定の能力を学んだり、行ったりすることが極端に苦手です。読み書きや計算をするのに、とても時間がかかったり、よく間違えたりしてしまいます。
この3つのほか、本人が意図しない体の動きや発声をしてしまうトゥレット症候群、単語の一部を繰り返したり、伸ばしたりしてしまい滑らかに話すことができない吃音(きつおん)(症)なども発達障がいに含まれます。
詳細:障がい福祉課
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