時に命を脅かすこともある熱中症。
気温が高くなる時期に、特に行ってほしい対策を紹介します。
■熱中症の危険度を発信しています
気象庁と環境省から、熱中症の危険性が極めて高くなると予測された場合に「熱中症(特別)警戒アラート」が発表されます。また、一定以上の暑さ指数やアラートが発表された時は、市公式LINE(ライン)(本紙1ページ)でも情報を発信します。情報を基に、熱中症を予防する行動を取りましょう。
■熱中症による救急搬送が増加
昨年は、過去最多となる562人が熱中症で搬送されたほか、市内で観測史上最高となる36・3℃を記録しました。市内の平均気温は上昇傾向にあり、暑さへの対策が一層重要です。
■熱中症とはどんな状態?
熱中症とは、高温多湿の環境に長時間いて体温調節機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態をいいます。特に、体温調節機能が十分でない高齢者や子ども、自分で症状を訴えられない場合がある障がいのある方などは注意が必要です。
▽熱中症の症状
軽度:目まい、立ちくらみ、筋肉痛など
中程度:頭痛、嘔吐(おうと)、倦怠(けんたい)感など
重度:けいれん、真っすぐ歩けない、意識障害など
▽救急課 阿波(あわ)職員
涼しいイメージがある札幌では、熱中症対策がついおろそかになってしまう方もいるかもしれませんが、近年は市内でも厳しい暑さを観測する日が増えています。また、水分が不足すると、熱中症だけでなく脳梗塞などの危険性も高まります。自分だけは大丈夫だと思わず、しっかりと対策することが大切ですよ。
■熱中症にならないために
▽屋内・屋外(共通)
・喉が渇いていなくても水分を小まめに、塩分は適度に取る
・通気性の良い服を着る
・保冷剤や冷たいタオルなどで体を冷やす
▽屋内
・扇風機やエアコン、遮光カーテンなどで室温を調節
・無理な節電はせず熱中症予防を忘れない
▽屋外
・日傘や帽子を着用
・日陰や風通しの良い場所で休憩
・暑くて天気の良い日は、日中の外出をできるだけ控える
■熱中症が疑われる人がいる場合は
「大丈夫ですか」などと大きな声で呼びかけます。
・呼びかけに答えない・自力で水が飲めない→119に電話
・呼びかけに答える
→[応急手当てをする]
※自分が熱中症の可能性がある場合も下記の手当てをしましょう
・冷房が効いている屋内や風通しの良い日陰など涼しい場所へ運ぶ
・ベルトを緩めたり靴を脱がせたりするなど、服を緩める
・冷たいペットボトルや氷を入れた袋などで太い血管が通る場所を冷やす(首の横・太ももの付け根・脇の下)
・経口補水液や食塩水など、水分と塩分を取らせる
■応急手当講習を開催しています
乳幼児と大人のそれぞれの心肺蘇生方法やAEDの使い方、喉に異物が詰まった人への手当ての方法、止血の方法などを学べます。
時間:1回3時間(消防庁による応急手当WEB(ウェブ)講習を受講済みの方は2時間)ほか。日時の詳細はホームページなどでご確認を
会場:
・白石消防署(白石区南郷通6北)
・清田消防署(清田区平岡1の1)
対象:市内に居住か通勤、通学している小学5年以上の方、各回30人
費用:無料
申込:ホームページ、電話。6月開催分は随時、7~9月開催分は6/11(火)から、10~12月開催分は9/10(火)から、来年1~3月開催分は12/10(火)から応急手当講習運営事務局【電話】090-5861-7881へ。先着
一人でも多くの救える命を守るために、限りある救急車を適正に利用することや熱中症を自身で予防することを心がけてみませんか。
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