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自治体の皆さまへ

《特集》地球を守り、豊かな社会へ(2)

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北海道札幌市

■再生可能エネルギー中心の社会で生活はどう変わる?
●現在
日本は、エネルギーの80%以上を石油や石炭などの化石燃料に頼っています。また、日本のエネルギー自給率は約10%で、エネルギーのほとんどを輸入。海外に多くのお金を払っているほか、海外の社会情勢による価格の変動などによって、日本経済への影響も懸念されています。

※自然から得られるエネルギーで、変換加工する前のもの
出典:資源エネルギー庁「総合エネルギー統計」2022年度確報

▽北海道の強み
強い風や広い土地、豊富な水がある北海道。特に、風力、太陽光、中小水力による再生可能エネルギーを、国内で一番つくりやすい地域とされています。

●未来
北海道の強みを生かして、再生可能エネルギーの地産地消を進めると、環境に優しいだけでなく、さまざまな効果が見込まれます。

▽見込まれる効果の例
・エネルギーの供給や価格が安定する
・海外に多くのお金を払う必要がなく、お金が道内で回って経済が活性化
・必要以上につくられたエネルギーなどを道外に売ると、お金が道内に入り、経済が活性化
・再生可能エネルギー関連の工場や施設などが道内に増えて、雇用が生まれる
・環境に優しく成長が見込まれる地域として、再生可能エネルギー関連のお金・人・情報が集まる

▽この未来がGX!
GX(グリーントランスフォーメーション)とは化石燃料をできるだけ使わずに、環境に優しいエネルギー中心の社会に変えて、経済の成長も目指すこと。

●札幌市・北海道が目指す姿
・再生可能エネルギーを豊富につくれる北海道
→GX関連の産業を集めて、再生可能エネルギーを道内外に供給する場所に

・大学や研究・金融機関などの都市基盤が充実する札幌市
→GX関連の産業に関するお金や人、情報が集まる場所に

■北海道内での主な取り組み
●再生可能エネルギーの有効活用
エネルギーの地産地消に向けた取り組みを進めます。また、天候の影響などで必要以上に電気がつくられた場合の活用方法も大切です。

▽つくる
洋上風力発電の風車を増やして、電気をつくる

・洋上風力発電
陸上より安定した風が吹く海上に風車を設置して発電する方法。風車を造るためには多くの部品が必要であり、雇用が多く生まれることも見込まれています。
「調査、設計」「組み立て、設置」「運用、維持管理」など

▽使う
半導体関連の企業や、データセンターで電気を使う

・半導体・データセンター
今後さらに成長するといわれる一方、多くの電気を使う分野であり、再生可能エネルギーの利用が見込まれます。
千歳市では、エネルギー効率が高く、高性能な次世代半導体を作るRapidus(ラピダス)株式会社の工場の建設が始まっている

▽ためる
・水の電気分解などで水素をつくり、ためる
水素はSAF(サフ)〔Sustainable Aviation Fuel(サステナブルアビエーションフューエル)〕を作るために使うことも
→廃食油や廃棄物、水素などを使って作る航空機の燃料。従来の燃料より6~8割の二酸化炭素を削減できるとされています。
・蓄電池に電気をためる

▽道外に運ぶ
・海底直流送電で電気を運ぶ
・電気や水素を船で運ぶ
海底直流送電
→海底にケーブルを通して、大きな消費が見込まれる関東などに電気を送ります。まずは、最大200万kWの電気を送れる日本海側のルートを整備しています。

●GXに関するお金・人・情報の集積
快適な労働環境や生活環境の整備、情報発信の強化などで、世界中から投資家や企業が集まる札幌市を目指します。
・GXの事業や投資の情報を集める仕組みを整備
・行政手続きの英語対応を推進
・主に外国人の子どもが通う学校(インターナショナルスクール)を誘致
・GX関連のスタートアップ(新しい技術を生み出す企業)を育成 など

▽取り組みを加速させるために
・札幌市や北海道をはじめとする官公庁や企業、金融機関、大学などの21機関が「Team Sapporo-Hokkaido(チームサッポロホッカイドウ)」を発足
・札幌市と北海道が「金融・資産運用特区」の対象地域に決まり、「国家戦略特区」にも指定されたことに伴い、規制の特例措置の活用や新たな規制改革の提案などの取り組みを進める

詳細:グリーントランスフォーメーション推進室
【電話】211-2725

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