《環境衛生》
標津川をはじめとする町内各河川の環境保全については水質監視を継続し、経年変化を含めた把握に努め、町・農協・漁協による「産業環境に関する3者会議」とも連携し保全活動に努めてまいります。
標津町、中標津町、羅臼町3町のし尿を処理している浄化センターの老朽化に伴い、事務を担う根室北部衛生組合が検討を進めている中標津町の下水道処理施設を活用した広域処理に向けて、計画推進のために協働して対応してまいります。
し尿の汲取手数料は、平成24年度以降消費税以外の料金改定は行わず据え置きとしてまいりましたが、委託事業者の労務費や物価高への影響から値上げをし、これまで同様住民負担軽減のための支援をしてまいります。なお、改正は下水道料金と同じ本年10月1日からといたします。
私たちの生活や事業活動によって発生するごみの適正処理は、環境保全や衛生的な生活を送る上で身近で重要な課題でありますので、町民の皆さまの協力のもとで、ごみの減量化やリサイクルへの一層の取り組みとしてごみ袋の見直しを行います。具体的には、資源物は指定袋を廃止して無料化し、安価な市販品袋で分別していただき、可燃と不燃の指定ごみ袋は料金の値上げを行い、周知期間を充分にとり実施は令和7年度といたします。
また、人口減少の中にあっても、ごみ収集に関するコストは増加していくことから、これまで同様、町内会の協力を得て実施しているごみステーション方式による収集の集約化に協力をいただき、ごみステーションの整備費に対する支援を拡充し町内会の負担軽減に努めます。
《ゼロカーボンの推進》
本町では、まちの普遍的財産である豊かな「水とみどり」を守り、そして「海・山・川・大平原が織りなす感動の大地標津町」を次の世代へ引き継ぐため、脱炭素化に配慮したまちづくりを目指し、昨年3月にゼロカーボンシティ宣言を行い、森林環境の保全や再生可能エネルギー活用などの施策を通じ、二酸化炭素の排出抑制と緩和策を進めることとしました。
二酸化炭素吸収源の機能を最大限発揮できるよう、適正な森林施策を進めますほか、近隣町、関係団体との連携による河川や森林環境の保全、リサイクルの推進、国などが行っている地熱開発調査の支援、公共施設や防犯灯の照明LED化などの事業を継続してまいります。
《北方領土返還運動》
北方領土問題は、隣接地域を構成する本町にとって重要な問題でありますが、今なお続くロシアのウクライナ侵攻の影響により日露関係はこれまでになく厳しいものとなっており、領土問題交渉や返還要求運動にも大きな制約が生じております。政府の外交交渉を後押ししていくためにも、国民一人一人が北方領土への関心と理解を深め、裾野の広い返還運動に粘り強く取り組むことが不可欠であります。
町といたしましては、北方領土から引き揚げた元島民の高齢化が進んでいる現実の中で、一日も早い解決に向けて、引き続き返還要求運動を展開してまいりますほか、元島民の願いを記録したデジタル動画の配信や老朽化が進む北方領土館の更新に向けた関係省庁との協議を進めるなど、北方領土問題に関する啓発事業に一層取り組んでまいります。
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