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「のばそう!健康寿命」~健康日本21(第3次国民健康づくり運動)から こんにちは保健師です

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北海道標茶町

今年4月から国が示した「健康日本21(第3次国民健康づくり運動)」がスタートしました。令和17年度までの12年間で「健康寿命の延伸・健康格差の縮小」を最上位の目標として、「生活習慣の改善」「生活習慣病の発症予防・重症化予防」「生活機能の維持・向上」などの分野についての目標が掲げられています。
一番の目標とされた「健康寿命の延伸」の、健康寿命とは「日常生活に制限のない期間」のことで、0歳の人が要介護2の状態になるまでの期間を算出しています。令和4年度の本町の平均自立期間は男性78・6年、女性85・1年で、国の平均自立期間は男性80・1年、女性84・4年と比べて、男性は1・5年短く、女性は0・7年長くなっています。さらに、平均余命から平均自立期間を引いた介護などが必要な不健康期間は、国が男性1・6年、女性3・4年のところ、本町の男性は1・9年、女性は4・6年であり、男女とも不健康期間が長くなっています。(図1)
平均余命の伸びとあわせて、健康に生活できる期間を延ばすことが課題となっており、そのためにどんなことができるか考えてみたいと思います。
令和4年度の要介護者の有病状況をみてみると心臓病58・6%、高血圧54・8%、脂質異常症28・6%、脳疾患24・9%と多くの割合で生活習慣病とその重症化疾患である心臓病や脳血管疾患などを持っていることがわかります。(図2)
また、筋骨格疾患の有病率は53・8%と約半数の要介護認定者が歩行などの日常生活動作に支障がでやすい状況であることがわかります。身体を動かすことができることは、生活習慣病の予防や重症化予防、高齢者のフレイル予防にも重要です。健康日本21では生活習慣の改善に関連する目標として身体活動・運動に関係する目標があげられています。目標設定にあたっては、これまでの研究で「歩数」と疾患罹患や死亡率の関係について「歩数が多いほど疾病罹患率や死亡率が明らかに低い」ことが確認されており、歩数の目標値は20~64歳で1日8,000歩、65歳以上は1日6,000歩が年代別の目標値となっています。また、「1回30分以上の運動を週2回以上実施し、1年以上経過している人を運動習慣者」として、20~64歳は30%、65歳以上は50%を目標としています。
しかし、標茶町民の運動習慣の状況を令和4年度の住民健診の問診からみてみると、運動習慣のない人の割合が67・6%と、国の60・5%、道の62・8%より運動習慣のない人が多い結果がでています。歩数に関する本町のデータはありませんが、どこに行くにも車を利用するなど、短い距離しか歩かない人が多いことが予測されます。
毎日の生活で歩数を増やしたり、運動する時間を見つけることはなかなか難しいことです。健康意識の高い人だけでなく、多くの人が気軽に運動を楽しむためのきっかけづくりや環境づくりが重要になっています。

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