本市では、昭和62年9月に非核3原則の堅持と恒久平和を願い、明るく心豊かで幸せな市民生活を守るため、「非核平和都市宣言」を行いました。
8月4日から原水爆禁止世界大会・広島大会に参加した歌志内学園9年生の佐藤壮真(さとうそうしん)さん、宗片柊花(むねかたしゅうか)さんが8月29日に市役所を訪れ、本大会での取り組みなどを柴田(しばた)市長に報告しました。
今回は2人の本大会参加に当たっての感想文を紹介します。
■広島の三日間
歌志内学園9年 佐藤壮真さん
私は8月4日から6日にかけて、原水爆禁止世界大会に参加するために広島県へ行きました。
1日目は、移動が中心で広島に到着後、折り鶴平和行進や被爆79周年原水爆禁止世界大会に参加しました。大会では、被爆者の話や高校生のスピーチを聞き、その後北海道の参加者の懇親会に参加し交流を深め、有意義な時間を過ごすことが出来ました。
2日目は、早朝から子ども慰霊祭で献花を行った後、現地ボランティアガイドによるフィールドワークに参加しました。原爆ドームや原爆の子の像、原爆供養塔、原爆死没者慰霊碑を訪れ、それぞれの場所にまつわるエピソードを聞く中で、教科書だけでは感じられなかった戦争の生々しさが、原爆ドームから強く伝わってきました。その後、「被爆者のお話を聞こう」では、被爆二世である細川洋(ほそかわよう)さんから、父親とその妹の被爆体験を聞きました。戦争の悲劇とその後の苦しみが生々しく伝わり胸が締め付けられる思いでした。午後には、世界遺産の厳島(いつくしま)神社を訪れました。美しい景色を見て平和を願う心が一層強まりました。最後に原爆資料館で見た展示も忘れられません。皮膚が垂れ下がったまま歩いている被爆者の絵や、焼けただれた人々の写真は、戦争と核兵器の恐ろしさを強く感じさせました。展示を見た後、ボランティアガイドさんに勧められた「はだしのゲン」を読んでみたいと思い、お小遣いで1冊購入しました。これから読み進め、さらに戦争や平和について学びを深めたいと思います。
最終日には、原爆死没者慰霊式、平和祈念式に参加し、黙とうを捧(ささ)げました。最も印象に残ったのはやはり原爆ドームです。教科書だけでは伝わりきらないことを現地で強く感じ、平和を守るために私たちができることは何だろうと改めて考える貴重な機会となりました。このような価値ある体験をさせてくださった歌志内市の関係のかたがた、北海道の団体の皆さま、本当にありがとうございました。
■原水爆禁止世界大会に参加して
歌志内学園9年 宗片柊花さん
私は今回、被爆79周年原水爆禁止世界大会に参加させていただき、実際に被爆者の方からお話を聞いたり、外国人の方の心境を聞くことができました。
私が特に印象に残ったものが二つあります。一つ目は原爆ドームです。もともとは色鮮やかできれいな建物でしたが、被爆後に鉄が溶けており、その場所で悲劇があったことを鮮明に思い出させる様な姿になっていました。ですが、被爆したにも関わらず、その姿はきれいで圧倒させられました。二つ目は広島平和記念資料館です。被爆者に起こった出来ごとや言葉が残っていたり、実際の焼けた服などが展示されていました。他には絵や写真もあり、グロテスクな形のものがありました。それらを見ていると戦争の怖さが心に刺さり、涙が出てきそうになりました。周りを見ていたら外国人観光客らしき人が涙を流していて、やはり外国人から見ても悲惨さがわかるものだと再確認できました。ですが、少し視点を変えてみると日本が必要以上に攻撃をしなければと思うと何とも言えなくなるような気がします。一つ言えることは、戦争はやってはならないということです。現在ではロシアとウクライナが戦争をしていて、しかも最新兵器を使用しています。戦争がなぜ起こってしまうのか、どうしたら戦争のない平和な世界にできるのかを考えながら生活していきたいです。
今回、貴重な体験をさせていただきありがとうございました。
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