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自治体の皆さまへ

〔特集〕第13次まちづくり計画がスタートします(2)

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北海道比布町

◇《職》(しごと)働く人を応援するまちづくり
本町の基幹作物である水稲は、令和5年の上川管内の作況指数が「105」で「やや良」となりましたが、夏場の猛暑による記録的な高温多湿の影響を受け、胴割れや白濁粒が散見され、たんぱく値が高くなるなど平年どおりの品質確保が難しい年となりました。
所得の確保・水田の維持・畑作物の本作化に向け、国などの施策の活用や生産コストの抑制による省力化、消費者のニーズに合わせた販売戦略などを意識し、農協などの生産者団体が需要動向を把握したなかで、出荷、販売を進めていくことが求められるため、今後も町と農協、関係機関が一体となり、農業の振興を推進します。
青果物は、猛暑により多くの品目で高温障害などの影響を受け、出荷量、販売金額ともに令和4年より減少しました。花きは、栽培管理に苦慮しながらも、たゆまぬ管理努力や主要産地の生育遅延による出荷量の大幅な減少で価格が高まり、出荷量、販売金額ともに令和4年より増加しました。
気候変動や生産資材の高騰など、農業を取り巻く厳しい情勢が続く中、所得を確保する青果物などへの取り組みは重要になると考えますので、国が実施する水田対策の見直しも考慮し、ハウス設置や品質向上など、農業者・生産団体の取り組みを支援します。
「ぴっぷいちご」再振興に向けた冬いちごの生産は5期目を迎えます。生産者においては、これまでの課題を一つひとつ解決し、前年より収量が増加するなど栽培技術の確立が図られ、収支面でも改善や一定の成果が表れています。
いちご狩りについては、農園への支援を継続するとともに情報発信にも努め、多くの来場者が訪れるよう比布苺狩り連絡会と協力して進めます。
畜産については、国際情勢や急激な円安の進行による飼料や肥料をはじめとした生産資材の高騰の影響が大きく、予断を許さない状況が続いているため、畜産振興会と情報交換しながら対策を検討します。
継続した課題である担い手育成・確保対策として、昨年度から地域おこし協力隊制度を活用して就農支援員を募集し、現在4名の協力隊員が就農を目指して日々研修に励んでいます。
林業については、町有財産形成のため町有林の伐採を進めるとともに、保育事業を実施し、民有林業振興のため、森林組合と連携し森林環境譲与税を活用しながら、林道などの環境保全事業や民有林整備推進事業による支援を継続します。
有害鳥獣対策については、キツネやアライグマ、エゾシカによる被害防止のため、猟友会や警察などと連携しながら対応します。特に熊の出没が年々増加していることから、カメラによる監視体制を強化し、ICTを活用した出没情報収集システムを利用し、防災行政無線やホームページなどで迅速に情報提供するなど、注意喚起を促します。
商工業についてはコロナが感染症法上の「5類」に移行し、生産や消費の活性化が進み、明るい兆しも見え始めていますが、経済の回復には相応の期間が必要であると認識しています。
エネルギー価格をはじめ、あらゆるモノの価格の高騰により、事業者を取り巻く環境は厳しい状況となっていることから、本年度も国の臨時交付金を活用し、町内経済の活性化と町民に対する物価高騰対策を目的とした商品券給付事業を実施します。
昨年は、これまで長年親しまれてきた「ぴっぷ七夕天国」を「ぴっぷ夏まつり」にリニューアルし、関係団体の協力により悪天候にも関わらず多くの方に楽しんでいただきました。本年度は、「ぴっぷ130年」を記念する事業を盛り込みながら、さらなる内容の充実を図ります。
観光について、良佳プラザ・遊湯ぴっぷは、コロナ禍により非常に厳しい運営が続いていましたが、利用者数が10万人を超えるなど、順調に回復していることからさらなる集客と満足度の向上を図り、PRや情報発信などに努めます。
グリーンパークぴっぷは昨年度、熊出没による臨時休業など、安全な施設の運営に苦慮しました。パークゴルフは愛好者の減少に加え、猛暑による利用者の減少もあり、厳しい状況となりましたが、利用者の意見・要望をお伺いしながら、魅力のあるコースづくりに努めます。
キャンプ場については、コロナ禍から続いているキャンプ需要は当面継続するものと考え、本年度はフリーサイトの一部改良を行い、利用者に対するサービスの向上に取り組み利用者の増加を図ります。また、テニスコートをキッズバイクコースとして試験的に活用するなど、施設全体の来場者の増加を目指します。
ぴっぷスキー場は近年、雪不足やエネルギー価格高騰、全国的なスキー人口減少などの影響を受け、大変厳しい運営ですが、本町の重要な観光資源であることから、アクセスの良さを生かして札幌圏からも集客できるよう営業活動を強化し、来場者の増加を図ります。また、大雪カムイミンタラDMOと連携し、インバウンドや団体客の受け入れ体制も検討します。
老朽化が進んでいる索道施設などについては、安全な運行に必要な整備を行い、将来に向けた施設全体の再整備計画について検討します。
良佳村は、多くの雇用を創出し、町内へ大きな経済効果をもたらす貴重な観光拠点ですが、課題も多いため、今後の施設のあり方や運営方法について、多くの意見を参考にしながら、慎重に検討を進めます。
日本では人手不足が慢性化し、本町においても単に働く人が足りないだけでなく、日常生活への影響を及ぼす要因となることから、外国人労働者などの受け入れ支援や地域おこし協力隊制度を積極的に活用し、人材の確保と定着を図ります。

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