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自治体の皆さまへ

私たちの力で住みよいまちに ~江別市自治基本条例~(1)

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北海道江別市

自治基本条例を知っていますか。自分たちが暮らすまちのことをみんなで一緒に考え、行動するまちづくりを目指し、市民が中心となって検討を重ねて作りあげた条例です。住みよいまちをつくっていくために、自治基本条例についてもっと知ってみませんか。

■市民が主体のまちづくり
地域密着型ラジオのパーソナリティーなど、さまざまな場面でまちづくりに関わっている(株)龍田工務店 代表取締役の龍田昌樹さん。龍田さんには、10月に開催する自治基本条例フォーラムで、基調講演をしていただきます。市長との対談を通して、まちづくりに対する思いや江別市での「協働」についてお話を伺いました。

▽龍田社長と後藤市長の出会い
後藤:旧江別小学校と旧第三小学校の統合の時に、龍田さんが旧江別小学校のPTAで関わってくれていました。私は当時、教育部次長でしたので、一方的に知っていました。

龍田:私は、後藤市長が副市長に就任したタイミングで知りました。お祭りや会合など、さまざまな場面で会っていますが、このような対談は初めてですね。
今回、自治基本条例のフォーラムで基調講演をさせていただくことになり、そんな大役が私で大丈夫かと心配していますが…

後藤:自治基本条例の理念を難しいと感じる人が多いと思いますが、龍田さんであれば、面白いエピソードも交えながら、「実はそんなに硬く考えなくてもいい」ということを伝えられる講演になると思っています。
龍田さんは、青年会議所で活動していたご経験があり、現在は市内企業の社長、江別管工事業協同組合の代表理事を務めています。仕事の面でも個人としても、まちづくりに関わっている龍田さんであるからこそ、適任だと思います。

▽まちづくりに参加するきっかけ
龍田:子どもの頃から条丁目(江別駅前)に住んでいて、秋の江別神社例大祭の時は、家の前に露店が立ち並びました。身近にお祭りがある環境で育ったからこそ、お祭りの雰囲気が好きで、「自分で何かやりたい」「お祭りの雰囲気を味わいたい」と思うようになりました。

後藤:私も子どもの頃、条丁目に住んでいたので、お祭りに行きましたね。すごく楽しかったです。
現在、例大祭は規模が小さくなり、えべつ市民まつりはその一部を野幌に引き継いで幕を閉じましたが、昨年から江別駅前で新たに「子ども盆踊り」が開催され、人が集まるきっかけとなっています。人と人がつながり、横のつながりが広がると、まちに活気があふれますね。

龍田:お祭りは、改めて近所の人を知るきっかけにもなります。昔ほど盛り上げることができなくても、新しいお祭りが始まるのはうれしいことです。
私が「まちづくり」を意識するようになったのは、28歳から入った青年会議所の活動が大きいです。今まで参加する側だったのが開催する側になりました。
後藤市長にとって青年会議所の活動で印象に残っていることはありますか。

後藤:13年前に開催した「江別B級グルメ選手権『EBE-1(エベワン)グランプリ』」がすごく盛り上がっていたことを覚えています。まちを盛り上げる一つのツールになっていて、自分たちが何か動くことで、まちが変わる、変えたいという思いが伝わってきました。

龍田:当時、私は青年会議所の理事長をしていました。本当に大変だったけれど、今までやっていないことに挑戦することが、楽しくて仕方なかったです。

▽身近にある協働とは
龍田:さまざまな活動が「協働」と言えますが、一番身近なところだと、自治会の活動でしょうか。

後藤:私は市長になる前までの約15年間、自治会の役員をしていました。大きな自治会ではありませんが、毎年夏にはラジオ体操、盆踊りなどやっています。「やめようか」という話が出たこともありましたが、「子どもたちのためにも、なくしちゃいけない」「一度やめてしまうと、復活できないかもしれない」という思いで続けられています。

龍田:進学や就職で江別を去った人も、江別での楽しかった思い出があれば、将来戻ってくるのではないかと思います。だからこそ、「子どもたちのために何かやろうよ」という大人が増えて、子どもたちが楽しく過ごせる時間が積み重なっていったら、江別の未来は明るいのではないでしょうか。

後藤:小さい頃に参加したお祭りは、自分たちのアイデンティティーの一つになると思います。
江別に戻りたい人が戻ってこれるようにするためには、働く場所を作ることが必要であると考えています。働く場所があれば人が戻ってきて、人が戻ってきたら企業からもっと選ばれるという好循環を目指しています。

▽江別の「協働力」と「これから」
龍田:江別は、横のつながりが強いと感じています。畑違いのところでも、手を取り合えていると感じることが多くあります。江別は「協働力」が高いと思います。

後藤:良い意味でちょうどいい田舎であるからこそ、年齢差や職業に関係なく、人と人とのつながりを大切にできていると思います。

龍田:身近な「協働」である自治会の活動は、役員の高齢化が問題になっています。若い人が自治会に参加するにはどうしたら良いか、これからの時代に合った自治会の在り方を考える必要がありそうです。

後藤:自治会をはじめ、世代問わずまちづくりに参加していただくためには、関心を持ってもらうことが重要だと思います。そのためにも、自治基本条例のことを知ってもらい、「市民が主体のまちづくり」を進めていきたいですね。

■まちづくりに大切な3つのこと
▽情報共有
市と市民が、まちづくりに関する情報をお互いに出し合い、共有すること

▽市民参加・協働
まちづくりに市民の意見を反映し、市と市民が互いに尊重しながら協力して取り組むこと

▽信託と責任
市民は市を信頼し、市はそれに応えて責任ある市政運営を行うこと

〔江別市自治基本条例〕→江別市民が作り上げたまちづくりのルール
本条例では、住民や市内で働く人、学生や事業所、市民活動団体など、市内でまちづくりに関係が深いと考えられる人たちを広く「市民」と定義しています。

詳細:市民生活課 市民協働担当
【電話】381-1124

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