■福祉用具ワンポイントアドバイス~杖編~
福祉用具でよく利用される「杖」について、ご紹介します。((有)松岡総合サポート(元町デイサービス)の作業療法士さん)
(1)杖を選ぶ時のポイント
〔T字杖〕
木製:やや重く、軽い杖に比べて安定感がありますが、簡単に長さの調節ができません。
金属製(アルミなど):木製のものに比べて軽量で、長さの調節ができるものが多いです。
〔4点杖〕
4つ足の幅が広いほど安定感が増しますが、安定感を得るためには4つの足が地面にまっすぐつく必要があります。T字杖より重いため、大股で早く歩ける方には使いにくいです。杖に頼って、ゆっくりゆっくり歩く方で、T字杖では不安定という方が4点杖を使います。
(2)ご家族が杖を買ってあげる時の注意点
杖を使うご本人と一緒に買いに行くことが望ましいです。
しかし、離れた家族に買ってあげるなど、一緒に行けない場合もあると思います。ご本人が介護サービスを受けている場合は、購入前に、担当のケアマネジャーに相談してみましょう。ご本人の身体の状態に合わせて、制度を使いながら、専門の事業所の紹介や購入についてのアドバイスをしてくれます。背中や腰が曲がっていたり、左右の手足に麻痺があったり、パーキンソン病などで身体がこわばったり震えたりする場合は特に、ケアマネジャーや担当のリハビリスタッフ、福祉用具専門相談員に相談しましょう。
(3)認知症の方の場合
杖を使用するためには、基本的な杖の使い方を知る必要があります。元気な頃から杖を使っている方は既に杖の使い方を覚えており、認知症になってからも忘れることは少ないですが、認知症が進んでから歩行が不安定になって、新たに使ったことのない杖を使い始めようとする場合は、難しいことが多いです。そのような場合は、杖を使うのではなく、介助者が手を繋いだり、周りのものにつかまって歩いたり、歩行器や押し車を使って歩いたりする方がよい場合があります。
お問い合わせ先:高齢あんしん課地域包括支援係
【電話】52-6726
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