■『食べることは生きること』
~「おいしく食べる」をいつまでも~
お口の周りと舌の筋力低下を予防する体操です!
食前に行いましょう♪
記 西久保 ほなみ 栄養士
みなさんが「幸せを感じる瞬間」は、どんなときですか?私は「おいしいものを食べるとき」です。町民のみなさんと話していて、私のように感じる人は少なくない印象です。
「生涯口からおいしく食べること」。このテーマは、食べることが大好きな私たちにとって、人生の最重要項目のひとつとも言え、シニア世代に近い人ほど考える機会があるかもしれません。
年齢を重ねると、様々な機能が衰え「食べる」機能も同様に衰えます。人生のテーマを達成するために、何ができるでしょうか。
まず、スムーズに「食べる」ことを継続するには「歯・舌・唾液」の3つの土台を維持することが大切で、各々の役割は次のとおりです。
・歯…食べ物を飲み込みやすく処理する等
・舌…味を判別、食べ物を飲み込める形にし、のどの方へ送り込む等
・唾液…飲み込みや消化を助ける、口の中をきれいにする等
食べることに欠かせない噛む動きや舌の働きは、必要な筋力がないと成り立ちません。この3つの土台のどれかひとつでも欠けると、噛む筋力が衰え、唾液が減り、飲み込みづらくムセやすくなります。ひいては、私たちの人生のテーマは達成できなくなることでしょう。
さらに、「食べる」ことは「栄養素の摂取」も大きな目的のひとつです。生きていくため、健康な体づくりや機能の維持のためには、1日3食で必要な栄養素を摂取することが欠かせません。しかし、お口の機能が衰えると栄養素の摂取も難しくなっていきます。「お口」は「全身の健康」の入り口なのですね。
3つの土台を整える方法は、たくさんあります。噛む・飲み込むための筋力トレーニング、軟らかい食品に偏らず、葉物野菜や肉類など歯ごたえのあるものを積極的に食べる、友人や家族とたくさん会話をする、定期的に歯科医院へ通う等です。
もし、ご自身や周りで「食べること」に悩みを抱えている人がいましたら、お気軽に町の管理栄養士や歯科衛生士にご相談ください。
些細なことでも、大きな困りごとにならないうちに一緒に予防していきましょう。
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