■特別展へ出展する製作者が語る出演者インタビュー
▼自分の好きなものを好きな世界観で作るドールハウスのおもしろさ
杉山 武司さん
ドールハウス作家として、多数のギャラリーで作品展やワークショップを開催し、全国各地でドールハウスを出展。
○趣味ではなく仕事としてミニチュアを作る
ドールハウスを作ろうと思ったきっかけは、40歳の時に東京へ移住した際に、立体画家の芳賀(はが)一洋(いちよう)さんが制作した模型の作品を偶然目にしたことです。作品を見た際に「こんなにすごい作品を作る人がいるのか」と驚きました。その後、芳賀さんの模型教室に参加し、ミニチュアの基礎を習っていく中で、「ミニチュア制作が自分の生業にならないかな」と考えるようになりました。それから教室で「ドールハウス」の存在を知り、基本のサイズが縮尺12分の1と知って、自分の好きなバイクなどのプラモデルと同じサイズで、ドールハウスの小物として使えるので、これも何かの巡り合わせだと思い、作り始めました。好きなモノを使って好きな世界観で作るからこそ長く続けられる。これからも、リアルを追及して10年20年と作品を作り続けて、いずれ銀座のギャラリーで個展を開催することが目標です。
今回の特別展の見どころは、過去の個展でさまざまな分野のプロと共同制作したドールハウスです。写真家の酒井(さかい)広司(こうじ)さんの12分の1サイズの本物の写真をドールハウスの中に展示し、ミニチュアの写真展にしたものや、水彩画やトールペイントのプロにミニチュアサイズの作品を作っていただき、ドールハウスの世界に組み込んだものを展示しています。近くで見ると一つひとつの「本物の作品」を見ることができるので、まるで自分がミニチュアの世界に入ったような感覚をぜひ楽しんでください。
▼中空知鉄道愛好会の皆さん
○全員で立場や年齢も気にせず熱中して楽しめるもの
私たちは、普段別々の場所で仕事をしていますが、共通して鉄道が好きで、自然に集まるようになっていきました。
鉄道ジオラマを作る際は、自分たちが思い描いたジオラマを制作して、実際に自分のお気に入りの列車を走らせることができるため、時間を忘れ熱中し、立場や年齢も気にせず楽しめます。また、全員で何か月もかけて作った鉄道ジオラマが完成した時や、子どもたちが楽しそうに鉄道ジオラマを見ていると、とてもうれしい気持ちになります。
本特別展では、私たちが作った鉄道ジオラマを展示しますのでぜひ見に来てください。大人の方には童心に戻って楽しんでもらい、子どもたちには好きなことを見つけて挑戦したいと思うきっかけになればうれしいです。
■まだまだ模型を見たい方に関連施設を紹介!
▼美術自然史館
美術自然史館の常設展示物には、たきかわっ子ならおなじみの「タキカワカイギュウ」の復元模型があります。1980年に市内を流れる空知川の川床から発見されたカイギュウは、体長約8メートル、体重4トンに達したと推察されています。500万年前の滝川がまだ海だったころに生息していた「タキカワカイギュウ」の迫力をぜひ間近に感じてください。
▼こども科学館
現在の地球の大陸はどのように変化し、今日に至ったのでしょう。こども科学館では、直径3メートルの動く地球儀「プレートテクトニクス」が展示してあり、大陸移動の様子などを学ぶことができます。ほかにも、こども科学館スタッフ手作りの小惑星探査機「はやぶさ2号」の実物大の模型が展示されていますので、模型を通して科学に触れてみませんか。
▼郷土館
太平洋戦争前後に滝川に存在した化学工場「北海道人造石油株式会社滝川工場(人石)」の750分の1スケールのジオラマが置いてあるほか、滝川の歴史について学ぶことができます。
楽しいイベント情報や開館時間などの詳しい情報は、本紙2次元コードからHPへアクセス!
■滝川市にある模型を探し出せ! 発見! 模型探偵 J(ジョージ)
▼滝川東公園
滝川東公園には、今にも動き出しそうなステゴサウルスの模型があります。ほかにも恐竜の模型や遊具があり、たくさんのワクワクが集まっています。
▼たきかわスカイパーク
スカイパーク受付カウンターのそばには天井につり下がったグライダーの模型があります。また、隣接するスカイミュージアムでは、実物のグライダーも近くで見ることができます!
■あとがき
今回の特集では、特別展の展示に沿って模型を紹介しました。特別展ではさまざまな模型を見ることができますが、もしかすると自分の仕事や趣味にも模型が使われているかもしれません。
模型にはさまざまな種類があり、それぞれに魅力があります。特集を読んで少しでも模型について興味を持たれた方は、美術自然史館の特別展「のぞいてみよう!模型の世界」に足を運び、模型の世界をのぞいてみませんか。
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