人口減少や少子高齢化、情報技術の急速な進展などにより価値観や生活様式が大きく変わるとともに、気候や国際情勢の変動など変化が激しく先行き不透明な時代となっています。このような時代によりよく生きていくためには、自らの良さや可能性を認識するとともに、あらゆる他者を尊重し、協働しながら社会の変化を乗り越えていくことが必要であり、豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の創り手となるための資質・能力を育むことが教育の使命となっています。
また、「人生100年時代」を迎え、誰もが豊かな人生をおくることができるよう、生涯にわたり自由に、主体的に学ぶことが大切です。多様な人々と交流し、子どもから大人まで世代を問わず誰もが学び続けることができる環境を整えることが必要です。
■義務教育について
▽生きる力を育てる学校教育の推進
これからの複雑で変化の激しい社会においては、子どもたちが自信をもって自分の人生を歩み、よりよい社会と幸福な人生の創り手となるための「生きる力」を身に付けることが重要です。各学校においては、「社会に開かれた教育課程」の理念に基づき、家庭や地域と連携・協働して教育活動の充実が図られるよう教育課程の編成・実施に努めるとともに、評価・改善を通した教育活動の質的向上と特色ある学校づくりを進めます。
変化する時代に対応できる「確かな学力」の育成にあたっては、育てたい資質・能力を明確にし、主体的・対話的で深い学びの実現に向けた日々の授業改善を積み重ねることが大切です。「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実に向け、一人一台端末の効果的な活用をはじめ、乗入れ授業や教科担任制、習熟度別学習など、指導方法や指導体制の工夫改善に努めます。
「豊かな心」の育成にあたっては、自他の生命や人権の尊重、規範意識、公平・公正な判断力などを育てることが大切です。「特別の教科道徳」を要に全教育活動を通して道徳性の涵養に努める他、村内全校種において「命の輝きプロジェクト」を推進し、人権意識の向上に取り組みます。
生徒指導については、早期の発見・対応に加え、教師と児童生徒の信頼関係の中で全ての児童生徒の良さや可能性を伸張し、問題の未然防止につながる発達支持的生徒指導の充実に努めます。また、児童生徒理解に基づいた適切な生徒指導の在り方について学び合い、共有し、学校組織として対処し得る体制を整えます。
いじめ根絶に向けては、教育委員会や各学校が定める「いじめ防止基本方針」に基づき、全ての教職員が定義と組織的対応についての理解を深め、家庭や地域、関係機関と連携して未然防止と早期発見・早期対応に努めます。また、村内全校種の児童生徒が一堂に会する「真狩いじめゼロ子どもサミット」を開催し、いじめ防止に主体的に取り組む態度と実践力の向上に取り組みます。
「健やかな体」の育成にあたっては、心身の調和の取れた発達のために運動により体力を養うとともに、望ましい食習慣など、健康的な生活習慣を形成することが大切です。実態を踏まえて体育科の授業改善を図るとともに、家庭との連携のもとに「早寝・早起き・朝ご飯」等の生活習慣の定着に努めます。また、栄養教諭の専門性を活かし、学校給食を生きた教材として食育を推進します。
▽信頼される学校づくりの推進
学校が開かれ、家庭や地域との連携・協働の中で子どもたちが健やかに成長していくことが大切です。導入したコミュニテイ・スクールの充実を図り、学校と地域の連携・協働による学校運営を進めます。学校経営方針の見える化を図り、地域の力を生かした学校運営や教育活動を進め、教育活動の充実と学校改善につなげます。
多様化・複雑化する今日的課題に対応するためには、小・中学校の総力による9年間のつなぎ目のない一貫した教育が必要です。「真狩村小中一貫教育基本方針」に則り、つなぎ目のない子ども主体の学校づくりを掲げる「真狩シームレス・プラン」のもと、現行の枠組みの中で系統性・連続性を重視し、相互の乗り入れ授業や児童会・生徒会の協働活動、教員の合同研修等、学習指導と生徒指導を両輪とした小中一貫教育を推進します。
教育の質は、教育活動を担う教職員の力量に大きく左右されることから、教職員には、常に研鑽に励み専門性の向上に努めることが求められます。キャリアに応じた研修や授業力向上、生徒指導や特別支援教育に関する専門性の向上を目指した研修を積み、学び続ける教師のもとで学び続ける子どもを育てます。
学校における働き方改革の推進については、「真狩村立学校における働き方改革行動計画」に則り、子どもの発達と成長という学校本来の業務を最優先できる環境づくりに向け、保護者・地域の理解を得ながら取組を進めます。
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