■行財政について
▽財政の現状と予算編成について
我が国の経済状況は、コロナ禍から経済社会活動の正常化が進み、穏やかに回復しています。しかし、世界的な物価高騰や各国の金融引き締めなどの影響により、我が国の経済を取り巻く環境は、依然として厳しい状況となっています。
本村でも、国の経済対策の動向に十分注視するとともに、社会経済情勢の変化に柔軟に、スピード感を持って対応できる行政運営を進めていかければなりません。
令和6年度の予算でありますが、一般会計と5つの特別会計を合わせた予算総額は、32億6285万9千円となり、対前年度比3・0%の増となっており、一般会計予算は、26億7542万6千円となり、対前年度比1・0%の減となりました。
一般会計の歳入では、村税で、農業所得の減収や個人住民税の定額減税による減収を見込み、前年度から1589万5千円減額の課税標準額2億1705万1千円を見込みました。収入割合が56%を占める地方交付税は、実績と国の動向などを勘案し、前年度から1千万円増額の15億2千万円を見込んでおります。また、不足する財源については、財政調整基金や公共施設整備基金などの基金を1億1663万8千円取崩し、収支の均衡を図りました。
歳出では、教育費のスクールバス購入や高校のエアコン設置などにより9053万円の増加、農林水産業費の道営水利施設等保全高度化事業や担い手確保・経営強化支援事業などにより3019万円増加があるものの、フラワーセンター・キッズパーク整備工事や村道北8線道路改良舗装工事などの完了により、総額で前年度を1・0%下回る予算編成となりました。
行政全般にわたるコスト意識を一層高めながら、経費の節減による予算の執行と村税をはじめとする積極的な歳入の確保を図り、安定した財政基盤の維持に努め、地方創生に対応した行政事務などのサービス向上に努めます。
▽安全で安心な村づくりについて
近年、地球温暖化による気候変動の影響により、大型化した台風や集中豪雨、猛暑などの異常気象による災害や、大規模地震の発生など、全国各地で自然災害が発生しています。本村では、甚大な被害を伴う災害は発生しておりませんが、災害は、いつ・どこで起きるか予測ができません。今後も災害時に備えた非常用食料等の備蓄を計画的進めるとともに、真狩村地域防災計画に基づき、災害意識の高揚を図りながら防災体制の強化を図ります。また、災害時に、避難場所の除雪や資材運搬を迅速に行うためタイヤショベルの購入を行います。
消防・救急行政については、地域の安全・安心を守るため、火災予防体制に万全を期す地域消防力の向上を図ります。また、地域住民の最も身近な存在である消防団については、団員定数を確保しながら必要な安全装備品の整備等を進め、現場活動の向上と活性化に努めます。
交通安全対策については、村民を交通災害から守るため、村民参加による交通安全運動を推進するほか、関係機関と連携しながら、各種取組を推進します。
消費者行政については、国の財政支援を活用し、7町村で設置した「ようてい地域消費生活相談窓口」を維持するとともに、消費者相談の取組を積極的に推進するなど、消費者の安全・安心を確保するための消費者行政に取り組みます。
▽行政諸事務について
本年度は、村長選挙が実施されます。選挙事務の適正な管理執行に努め、投開票事務作業がスムーズに行えるよう、公正な選挙事務に万全を期してまいります。
少子高齢化社会やデジタル社会に向けた取組など、急激に変化する社会情勢や喫緊の課題に迅速かつ的確に対応できるよう、職員一人一人が経営的な視点を持ち、今後の財政状況を認識した上で危機感を持ち、各施策の優先度や重要度を見極める体質の構築が求められています。各種職員研修への派遣など、職員の意識・能力の向上及び組織の活性化に努めながら行政サービスの向上を図ります。
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