北海道電力株式会社知内発電所が1号機営業運転開始した1983年12月から、本年12月をもって40周年を迎えました。これを記念して、今月号の広報しりうちでは、知内町とも関わりの深い知内発電所の特集をお届けします。
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■知内発電所の軌跡
▽1980年2月、3月1・2号機着工
2月から基礎部分のクイ打ち作業が始まり、着々と建築がすすめられます。本紙写真は当時の広報しりうちです。
▽1983年12月1号機営業運転開始
今から40年前の12月。ここから知内発電所が営業運転をはじめました。
▽1998年12月2号機営業運転開始
2号機は、1980年3月に着工したのですが、昭和50年代後半の電力需要の低迷および電源多様化の優先により、運転時期を繰り延べ、1984年2月に工事を中断しました。その後、電力需要の堅調な伸びに対応し、1994年9月に建設工事を再開。1998年に営業をはじめました。
▽様々な行事で交流
サマーカーニバルin知内や発電所の開放行事など、様々なイベントを通じて、交流してきました。
▽2023年12月40周年を迎える
営業運転開始から40周年を迎えたことを記念し、町教育委員会へデジタルサイネージを、町内の小・中・高校生にエコバックを寄贈していただきました。このエコバッグは発電所施設見学者等へもプレゼントされます。
■累計発電電力量
1号機:35,274,943MWh
2号機:47,045,398MWh
知内発電所がこれまでに発電した上記の電力量で、知内町全世帯の消費電力を賄うことができる年数は約8,822年にも及びます!(2023年10月31日現在)
■作業員の1日
知内発電所では何が行われているのかご存知ですか?あなたの知らない知内発電所の1日を発電保修課運転担当の齊藤大樹さんにお伺いしました。
・00:00設備の点検
発電所設備・機器に関わる各種データを取りまとめ、異常の有無を確認します。発電設備(ポンプ・電動機等)の潤滑油補給や運転状態を計測する機器類の点検など、発電所を安定して運転するために定期的な点検を行います。
・03:00休憩
休憩時間(身体をリフレッシュ、夜食を取る人もいます)
・05:00運転監視・操作
中央操作室で複数の計器類を確認し、発電所の運転状態を監視しています。また、電力の需給状況に応じて発電機の出力調整操作も行っています。
・08:00班交替
二交替勤務のため、前の班からの業務内容を次の班へ引継ぎます。引継いだ内容は班内でミーティングを行い、当日の業務予定や連絡事項などを共有し、業務を開始します。
・08:30設備パトロール
発電設備の異常有無を確認するため、現場設備のパトロールを行います。発電所を安定して運転するためには、機器の不具合発生を早期に発見することが重要です。パトロールで異常を発見した場合は、関係箇所へ連絡し、修理や異常の拡大防止を行います。
・09:30設備の修理
設備パトロールで発見した異常箇所の修理を安全に行うため、修理箇所の隔離操作を行ったり、発電設備の定期的なメンテナンスを行います。
・12:00休憩
昼食・休憩時間(身体をリフレッシュ)
・13:00発電所起動操作
電力を供給するため、中央給電指令所からの起動指令に基づいて発電所の起動操作を行います。起動操作の際は、運転状態の異常有無を中央操作室内にある計器等で監視しています。
・16:00翌日作業打合せ
定期的な点検や、設備パトロールで発見した異常箇所の修理を安全に行うため、関係する部署が一同に集まり、作業の打合せを行います。作業打合せは、土日を除き毎日実施します。
・17:00休憩
夕食・休憩時間(身体をリフレッシュ)
・18:00運転監視・操作
・20:00班交替
業務予定や連絡事項などを共有し、業務を開始します。
・20:30設備パトロール
・22:00発電所停止操作
中央給電指令所からの指令に基づいて、夜間の電力使用量低下に合わせて電力の供給を停止するため、発電所の停止操作を行います。
■知内発電所所長 佐古税
知内発電所は、道南地域の基幹電源として1983年に運転を開始し、知内町の皆さまのご支援をいただきながら電力の安定供給に努め、このたび40周年の節目を迎えられましたことに心より感謝申し上げます。私共ほくでんは、知内町に根差した事業運営に努めるとともに、町の美味しい食材や賑やかなお祭りなどを通じて日々の生活を楽しみ、皆さまと様々な思い出を共有しながら、地域とともに成長してきたことを実感しております。
当発電所は、電力の需要と供給のバランスを調整する重要な役割を担っており、再生可能エネルギーの導入が加速する今後も、その役割は変わらないものと考えております。引き続き、所員一同電力の安定供給に努めてまいりますので、皆さまのご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
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