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令和6年9月市議会定例会より ~工藤市長の一般行政報告~(2)

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北海道稚内市

■国際交流員(CIR)の着任について
本市は、かつてサハリンとの経済交流などにより、多くのロシア人が行き交うまちとして取り上げられた時期がありましたが、現在は、人口減少や人手不足などの影響もあり、市内経済界の各分野に、技能実習制度や特定技能制度などによる市内在住の外国人が増加し、その数は、本年8月末で699人を数え、人口の約2.3%を占めています。
本市では、これらの状況を一過性とは考えておらず、国籍などが異なる人々が互いの文化を認め合い、対等な関係を築きながら、共に暮らしていける社会を目指すため、「国際交流員」の招致を進めていましたが、先月5日、ベトナム出身のグエン・ティ・ミン・フオンさんが、その第一号として着任したところです。
「国際交流員」にはこれら外国人の方々に対して、国際交流事業の企画・立案や、地域住民に異文化を理解してもらうための交流活動に従事していただこうと思っていますが、グエンさんには、当面はその最初の段階として、事業所などの皆さんのご協力をいただきながら、市内に今、最も多く暮らしているベトナムの方々に対し、生活に不自由が無いよう、ベトナム語による生活情報の発信強化や、生活相談への対応のほか、通院時や緊急時の通訳支援、日本語の学習支援などに取り組んでいただいています。
今後も外国人の方々の動向を見極めながら、このまちで安心して生活していただくため、取り組みの充実を図りたいと考えています。

■稚内港大規模地震・津波総合防災訓練について
東日本大震災、胆振東部地震、能登半島地震などにおいて、道路の隆起や土砂崩れなどによる陸上交通網の寸断が、被災者の救出や避難所への緊急支援物資の輸送などの災害対応を遅らせたことは大きな教訓として残っており、同時に港湾による海上からの支援の重要性も再認識されました。
そのような中、先月31日、稚内港末広ふ頭で、港湾管理者である本市と国土交通省北海道開発局、そして稚内開発建設部の主催による「稚内港大規模地震・津波総合防災訓練」を、関係団体20団体、参加者約100人、船舶4隻の出動のもとで実施しました。
この訓練は地震や津波など自然災害発生時に、港湾において的確で迅速に必要な体制を整えるため、関係機関との連携強化や災害意識の向上を図ることを目的に、毎年、道内の各港湾で行われており、稚内港では初の訓練となりました。
当日は北海道北西沖を震源とするマグニチュード7.8の大規模地震が発生し、本市で震度6の強い揺れと、最大9メートルの大津波が襲来したと想定し、岸壁での避難訓練をはじめ、港湾施設の異常の確認、津波による漂流者捜索や救助訓練などを実施しました。
また、離島航路を有する稚内港として、離島からの避難者受け入れなど、他の港湾にはない特徴的な訓練も行ったところです。
本市を含む道北地域で大規模災害が起きた際には、稚内港の果たす役割が大きいことは言うまでもなく、今回の訓練は本市の地域防災力を向上させ、災害に強いまちづくりへとつながるものと考えています。

■9月補正予算
[一般会計]4億2,365万7千円 追加
[特別会計]4,789万9千円 追加
[補正総額]4億7,155万6千円 追加
※一般会計、特別会計、企業会計を合わせた予算総額の前年度同期比は、0.7%の減額となります。

◆一般会計補正予算の主な内容
〇総務費…2億94万3千円
地域情報通信基盤維持管理事業 ほか

〇民生費…1億5,367万9千円
国庫負担金等の精算に伴う返還金 ほか

〇衛生費…3,126万4千円
国庫負担金等の精算に伴う返還金 ほか

〇農林水産業費…375万円
農業次世代人材投資事業

〇商工費…805万8千円
中小企業振興事業 ほか

〇土木費…1,000万円
道路橋梁維持管理事業

〇教育費…1,596万3千円
水族館水族飼育事業 ほか

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