2【少子化対策・子育て支援の更なる充実】
3点目は、「少子化対策・子育て支援の更なる充実」であります。少子化の進行は、社会経済に多大な影響を及ぼす最重要課題であると認識をしているところであり、安心して子どもを産み育てられる地域社会の実現を目指し取り組んでまいります。
引き続き、若者の定住促進や経済的負担の軽減のため、結婚祝金の交付や結婚新生活支援補助事業の実施に加え、少子化対策にも資するよう出産祝金の交付を継続してまいりますとともに、妊婦の安全・安心な出産と健やかな子どもの成長のため、母子保健事業の実施など幅広い支援に取り組んでまいります。
更に、子どもの保健増進と福祉向上のため、引き続き町独自の3歳未満の保育料の無償化や高校生までの医療費の無償化を実施するとともに、子育て世帯の経済的負担を軽減するため、小中学校における給食費の無償化を継続してまいります。
加えて、昨年の記録的な猛暑を受け、子どもたちの生命と健康を守るため夏休み前までには、各小中学校に空調設備を整備してまいります。
なお、「第2期苫前町子ども・子育て支援事業計画」が令和6年度に終了することから、幼児期の学校教育・保育・地域の子育て支援について、需給状況を的確に把握し、次期計画の策定に向けて進めてまいります。
3【高齢者・障がい者福祉対策と医療の拡充】
4点目は、「高齢者・障がい者福祉対策と医療の拡充」であります。誰もが住み慣れた地域でいつまでも暮らしていけるまちを目指し、福祉と医療の充実に取り組んでまいります。
(高齢者福祉)
令和6年度から令和8年度までを計画期間とする「第9期苫前町高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画」を策定し、「医療・介護・介護予防・住まい及び生活支援が一体的に確保される地域包括支援システム」の推進を目指し、引き続き誰もが住み慣れたこの町で安心して暮らしていけるよう、必要な支援に取り組んでまいります。
(障がい者福祉)
障がいの有無に関わらず、地域住民それぞれが安心して暮らせる地域社会の実現を目指すとともに、住み慣れた地域で自立した生活を送ることができるよう、令和6年度から令和8年度までを計画期間とする「苫前町障がい者計画」に基づき、障害福祉サービスや地域生活支援事業等の必要なサービスの充実を図ってまいります。
(地域医療)
地域医療を取り巻く環境は、慢性的な医師不足や地域偏在、更には医療保険制度改革などにより、厳しい状況が続いていますが、本町においては、引き続き2医療機関と歯科診療所による体制を維持し、町民の皆様が安心して医療を受けられるよう、適切に状況把握を行い、必要な支援を継続してまいります。
また、公的医療機関である苫前厚生クリニックにおいては、令和4年度よりJA北海道厚生連との共催による認知症カフェ「オレンジカフェとままえ」が開催され、2階部分の有効活用が実現し、参加者からも好評を得ているところであります。今後は、開催回数の充実を図るとともに、地域住民の健康づくりのプラットフォームとして機能するよう努めてまいります。
(健康づくり)
3年以上に及んだ新型コロナウイルス感染症対策も、昨年5月より感染症法上での位置付けが変更となり、一応の落ち着きを取り戻したところでありますが、引き続き感染症対策には万全を期すとともに、各種ワクチンの接種機会を適切に確保し、接種費用の助成による負担軽減を実施するなど、接種率の向上に努めてまいります。
また、特定健康診査やがん検診などの集団健診を開催するほか、各種の健康診査や保健指導を実施してまいります。
更に、教育委員会や食生活改善協議会とも連携し、健康づくりのための料理教室や講座などを通じて健康意識の醸成や正しい知識の普及を図ってまいります。
4【防災・減殺対策の拡充】
5点目は、「防災・減災対策の拡充」であります。元日に発生した令和6年能登半島地震の厳しい状況が伝えられる中、災害に強いまちづくりを更に推進していかなければならないと決意を新たにしているところであります。
令和6年度は、北留萌消防組合古丹別支署の庁舎改築工事に着手し、耐震化や設備更新など防災対策の拠点施設としての機能強化を図ってまいります。
また、既に防災整備事業が進められている国道239号線・232号線、また、古丹別川について、引き続き事業の早期完成に向けて関係機関への要望を行い、本町の住民生活、経済・社会活動を支える重要インフラの強靱化を実現してまいります。
更に、地域全体の防災意識と連帯意識の強化と推進のため、有事に備えた実践活動として、これまで古丹別連合町内会により実施されていた古丹別地区の防災訓練について、町主催による防災訓練とし、農村地域を含め対象範囲を拡大しての豪雨や洪水被害を想定したものとするほか、津波被害を想定した避難訓練を継続するなど、地域特性を踏まえた被害想定に基づく訓練を、関係機関や町民の皆様と連携して行うことで、公助・共助・自助の三層から危機管理の徹底に努めてまいります。
なお、災害情報をはじめ、様々な行政情報を伝達する目的で運用している防災行政無線については、屋外拡声器や戸別受信機などの既存設備に加え、電子メール配信サービスや防災アプリ、町公式LINEの活用など、町民の皆様に広く活用していただけるよう周知に努めてまいります。
5【各種インフラと生活環境の整備】
6点目は、「各種インフラと生活環境の整備」であります。町民の皆様の日常生活を安全・安心なものとするため、また、産業活動の効率化や競争力の向上を図るため、各種インフラの整備更新と適切な維持管理に取り組んでまいります。
(道路)
町道については、継続事業である旭長島線歩道整備や、新たに旭3号線の調査測量業務に着手するなど、安全な道路の確保に努めてまいります。国道については、国道232号線の法面補強対策が令和2年度より着手され、越波対策を中心とした強靭化計画が進められています。また、国道239号線霧立防災事業においては、霧立峠トンネルが開通し、令和5年度より苫前トンネル掘削工事に着手するなど、複数年にわたる事業となりますことから、引き続き早期完成に向け要望を行ってまいります。
道道については、道道苫前小平線の未供用区間9kmの早期事業着手に向け、小平町や関係機関と設立した未開通区間事業化実現研究会において、引き続き強く要望してまいります。
橋梁については、長寿命化総点検業務の3巡目が始まるところであり、22橋の点検を実施し、2橋の橋梁保全工事を行います。
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