若い世代の方が同世代とのつながりを広げて、仲間と一緒に楽しみながらまちづくりにチャレンジしていく環境を整えることを目的にスタートした「まちLabo」。3年目の今年は、鷹栖町在住または鷹栖町と関わりのある24名が参加し、5つのプロジェクトを企画。チームごとに仲間と話し合い、工夫を凝らして、それぞれ実践活動に取り組みました。
■まちLaboポイント ―学ぶだけでなく、実践することがコンセプト
まちLaboでは、地域づくりに関する理論や事例を学ぶ(input)だけではなく、自分たちで実践(output)することをコンセプトとしています。事業の実践に必要な企画の立て方、話し合い、準備などの作業を通して、五感を通したリアルな学びの機会とするとともに、同じ鷹栖町で過ごすメンバーとのつながり・連帯を、多様に深めていくことがねらいです。
6月に開催した第1回講座では、まちLaboを通して実現したいまちの姿をあらためて全体で共有したうえで、「活動や関わりの持続」をテーマに、講師のNPO法人ezorock代表草野竹史氏とメンバーとで話し合いを深めました。
第2回講座での企画発表を経て、5つのプロジェクトとメンバーが固まり、各チームの実践活動へと展開していきました。今年度は、町外の団体と連携したり、運営に関係人口を巻き込むなど、新しい試みによる発展的な活動も多く取り組まれました。
・まちを好きなメンバーがつながり、活動が生まれる場(まちLabo)を通して、さらにワクワクするまちへ展開する好循環を目指して。地域のなかにこうしたつながりの輪をたくさん生み出したい。
・参加者同士で、自身の実現したい企画や思い、関わり方を説明しながら交流し、話し合いを通してプロジェクトチームが生まれていきます。
■5つのプロジェクトを紹介
〈project 1〉
▽楽しみ戦隊! パレプレンジャープレゼンツ「パレットキッズFinal」
まちLabo1年目から継続しているプロジェクト。多様なメンバーの職業や得意なことを生かしながら、パレットヒルズを会場に、子どもたちが自ら遊びを創り出せるような場づくりを目指して取り組んでいます。当日はあいにくの雨模様で、目標の来場者数には届きませんでしたが、定番の遊びスポットに加えて、新たに企画した「ドラムサークル」の音楽体験や、農業用資材を利用したハンモックなど、参加した子どもや保護者からは満足度の高い感想が届きました。
〈project 2〉
▽劇団isono「舞台表現を通して、鷹栖の歴史を知ろう!」
昨年のミュージカル公演に続いて、今年は鷹栖の歴史をテーマにした演劇を企画。札幌演劇シーズン実行委員会との連携をはじめ、町内のオサラッペまちづくり研究会など、多様な協力者とともに、舞台公演を創り上げていきました。
小学生から大人まで、さまざまな世代が集った出演者14名が演じた演劇は「ヒヅメとイナナキと不思議な沼」。馬とともにあった農耕の歴史を中心とした、鷹栖町が舞台のオリジナルストーリーです。1月20日に開催したメロディーホール本公演は、偶然にも文化庁が「鷹栖の装蹄(そうてい)用具及び関連資料」を国の登録有形民俗文化財に指定する発表をしたタイミングと重なりました。町内外から約250名の観客が訪れ、稽古を重ねて臨んだ出演者の熱演に、早速再演を望む声があがるなど、会場は大きな感動と拍手に包まれました。
〈project 3〉
▽コワーキングスペースを鷹栖町に!
「いつでもどこでも働くことができる」リモートワークが可能なスペースを鷹栖町内で提供し、リモートワークへの理解を広げることを目的とした新しいプロジェクト。9月から12月までの間で計7回、鷹栖地区住民センターふらっとをコワーキングスペースとして開放し、SNS等で活用可能な動画編集を学ぶ講座も併せて開催しました。
町内外から毎回10名ほどの利用があり、利用者同士でのコミュニケーションも促進するなど、交流やつながりづくりの場となることも目指して運営。トライアル的に実施した今回の成果と反省点を、今後のさらなる展開につなげていくことを検討しています。
〈project 4〉
▽移動映画館たかすシネマ
映画が好きなメンバーが集い、人が集まって気軽に話せる空間づくりや、社会問題を身近に感じてもらう機会を、映画上映を通してつくりたいと立ち上がったプロジェクト。会場や上映作品を毎回変えながら、10月から12月までで計3回、上映会を企画しました。
屋外での上映会や、町民文化祭との連携、親子でも楽しめる作品選びなど、実施回ごとに検討と試行を重ねながら進め、作品上映終了後には参加者が感想を話して交流する場を用意するなど、参加者のコミュニケーションが深まるような工夫を重ねて開催しました。
〈project 5〉
▽鷹栖高校生による映像制作プロジェクト
鷹栖高校と連携して、在校生が「鷹栖町を紹介する動画づくり」に取り組むことをテーマとした新規プロジェクト。高校生が地域の大人と一緒に企画を考えながら、鷹栖町についての理解や発信したいことを深めていくことを目指しています
プロジェクトへの参加を希望した高校生が、夏休み期間中に郷土資料館などを訪れるなどして、鷹栖町の歴史や資源について学びながら、PR動画の製作を目標に取り組みを進めました。
まちLaboに関する問合せ:まちづくり推進課地域振興係
【電話】74-3831
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