『逆さまつげ、抜いていませんか?』
形成外科 新井美波
皆さま、こんにちは。東千葉メディカルセンター形成外科の新井です。
逆さまつげは、本来外側に向けて生えているはずのまつげが内側に向かって生えている状態です。逆さまつげの程度によっては、まつげが眼球に触れてしまい、目やに・異物感・目のかゆみ(結膜炎)やまぶしさ・目の表面の傷(角膜障害)などさまざまな症状が出ることがあります。小児など若い方に多いですが、高齢で逆さまつげに悩む方も増えています。
若い方の逆さまつげは睫毛(しょうもう)内反といいます。成長とともに自然に治ることも多いですが、10歳を超えても症状が残存する場合や角膜障害で視機能に影響をきたしている場合は手術を行います。下まぶたの場合の手術は、皮膚を切開してまつげが外側に向くように糸をかけます。上まぶたの場合は、美容外科の重瞼(じゅうけん)術と同様の術式です。術後は必ず二重になりますし、蒙古ひだの影響が強い場合は内眼角切開を行うため、顔貌の変化が大きいです。機能だけでなく整容面でも満足いただける手術を心掛けております。
高齢者に多い逆さまつげは眼瞼(がんけん)内反です。加齢に伴って筋肉や靭帯が伸びて、まぶたの張りが失われることで起こります。70歳代の約3%、80歳代の約5%に見られるとされていますが、手術治療の認知度は低いです。手術は皮膚を切開して緩んだ筋膜に糸をかけ、縦横それぞれの方向に引き締めます。
患者さまの中には、まつげを抜き続けている方や、まつげパーマをしている方もいます。手術によりこういった煩わしさが軽減する可能性がありますので、形成外科に一度ご相談ください。
問い合わせ:東千葉メディカルセンター
【電話】50-1199
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