佐倉市では、令和6年8月末時点で196件の交通人身事故が発生していて、これは県内54市町村のうち11番目に多い件数です。
交通事故は、自分だけが注意しても防げないこともありますが、相手の立場に立って考えることで巻き込まれる危険性を減らし、被害を最小限にすることができます。
市の交通事故発生の現状を知り、自分にできることを考えましょう。
■「ながらスマホ」は道路交通法違反
令和5年の市内交通事故発生件数:297件(県内11位)
交通事故は、日没が早まる秋から冬にかけて多くなる傾向があり、人の動きが活発になる年末年始は特に事故が多く、市内で昨年発生した事故の約3割は10~12月に起きています。
事故の発生原因のうち、車両側の原因で最も多いのが「安全不確認(129件)」、次いで「前方不注意(54件)」、「動静不注視(46件)」で、この3つの原因だけで令和5年の市内交通事故原因の7割以上を占めています。
また令和元年から罰則が厳しくなったにも関わらず、運転中にスマートフォンなどを操作・通話する、いわゆる「ながらスマホ」による事故が市内でも多く発生しています。
「少しだけなら大丈夫」と思わず、運転中にはスマートフォンを使用しない、どうしても使用しなければならないときは、必ず安全なところに自動車を停車してからにしましょう。
■自分自身を守る意識をもって
佐倉警察署 巡査 宮崎さん
佐倉警察署管内の特徴として、加害者側・被害者側いずれも高齢者が関係する事故が県内平均より高くなっています。
年齢とともに認知機能や身体機能は低下していくものですが、「前はできていた」という思い込みから、自分の能力を超えた運転・行動を取ってしまうことが事故に繋がることもあります。
また、令和5年中の市内の自転車事故は65件発生していますが、努力義務である自転車でのヘルメット着用はまだまだ浸透していないので、常に自分の身を守る準備をしていただきたいと思います。
千葉県警では、その日の体調や天候などに応じた無理のない運転を推奨する「はればれ運転」や、夜間の外出時に光って目立つ反射材をつける「キラリアップ☆ちば」を推奨しています。
運転するかたも歩行者も、交通ルールを守ることはもちろん、「自分自身を守る」という意識を持っていただきたいと思います。
■市が行っている安全整備の取り組み
▽路面標示の整備
路面標示とは、記号などを描いて注意喚起を行うものです。
公安委員会(警察)が設置するものと、道路管理者(国・県・市など)が設置するものの2種類があります。
いずれも事故を防ぐための情報を伝えているので、従いましょう。
▽道路反射鏡(カーブミラー)設置
令和5年度は新たに15面のカーブミラーを市内に設置しました。
カーブミラーは、安全確認の補助用として見通しの悪い交差点などに設置していますが、構造上死角もあるため、過信はしないでください。カーブミラーの有無にかかわらず、交差点では必ず徐行して安全を確認しましょう。
カーブミラーの破損などを見つけたかたは、カーブミラーの場所(住所が不明な場合は、目印になる構造物など)を確認のうえ、市へご連絡ください。
▽事故の発生現場に注意!
交通事故が繰り返し発生している箇所は、「事故が発生しやすい環境」ができあがっている場合があり、そこを通る人が注意しているだけでは防げないこともあります。一人ひとりが交通ルールを守るのはもちろんですが、状況によっては市が道路状況の改善などを行いますので、ご相談ください。
■NEXT
2ページでは、身近な乗り物・自転車の乗り方を再確認しましょう!
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