1年間、気候変動に関する記事を連載し、地球温暖化と気候変動が及ぼす7つの分野(自然災害、自然生態系、水環境・水資源、健康、農業、市民生活、産業・経済活動)への影響と、その対策を紹介してきました。
最終回の今回では、これまでに紹介した内容を整理するとともに、私たちが気候変動に対してすべきことを考えます。
■気候変動とは?
気候変動とは、気温や気象パターンの長期的な変化のことで、これまでも地球温暖化は進んでいますが、対策をしないとさらに進行ペースが早まると予測されています。
気候変動の進行をできる限り抑え、影響を低減するためには、温暖化の原因である温室効果ガスの排出量を減らす「緩和」と、すでに起こりつつある気候変動影響に備える「適応」に同時に取り組んでいくことが重要です。
■夏の気温は40℃を超える?
2100年には、気候変動対策をしなかった場合は4.1℃、対策を取った場合でも1.3℃、気温が上昇すると予測されています(※)。
対策せず、現在より年平均気温が4.1℃上昇した場合、夏季の気温は40℃を超える地域も多くなると想定されます。屋外での活動に大きな制限が生まれ、これまで以上に健康被害の危険性が高まります。
■ただ気温が上昇するだけではない
気候変動による影響で、深刻な干ばつや壊滅的な暴風雨といった事象が発生し、すでに私たちの生活にも影響を及ぼしています。
今後、気候変動が進行することで、発生の頻度やその強度が増すこととなり、私たちの安全が今まで以上に脅かされたり、激甚災害などによって住んでいる環境にまで被害が及んだりといったことも考えられます。
■小さな取り組みを続けて、未来を大きく変える
気候変動対策は難しいことばかりではありません。今すぐに始められることもあります。
・マイボトルを持ち歩き、プラスチックごみを減らす(緩和)
・自宅の設備を、再生可能・省エネルギー設備に切り替える(緩和)
・大雨に備えて、ハザードマップを確認する(適応)
気候変動に対し、個々の生活様式の見直しが必要です。
■連載のまとめ
気候変動対策の「緩和」と「適応」について、ご理解いただけましたか。気候変動を自分事として捉え、身近な対策から取り組んでいただけたらと思います。
市は、市民の皆さんが安全に、安心して暮らすことができる「持続可能なまち佐倉」を実現するために、これからも関係機関と連携し、気候変動対策を進めます。
※銚子地方気象台・東京管区気象台「千葉県の気候変動」令和4年3月発行
※佐倉市が発信する気候変動の影響や、緩和策・適応策の情報は、今後はホームページ(右記)などで情報発信します
※二次元コードは、本紙をご覧ください。
問合せ:気候変動対策室(生活環境課)
【電話】484-6716
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