■運動の習慣
文/多古中央病院 整形外科 岸本任史
多古町では、毎朝10時半になるとラジオ体操の元気ではつらつとした声が防災無線から響いてきます。
皆さんは常日頃、何か運動はしていますか。
“運動の習慣”が心と体の健康を保つのに良いことはご存じだと思いますが、毎日の仕事や家事で忙しかったり、何をどのくらい運動すればよいのか分からない人も多いのではないでしょうか。
6月1日現在、多古町の総人口は13、484人で、その内65歳以上は約39・5%(全国平均は28%)です。65歳以上の割合が21%を超えると、超高齢社会と定義されます。全国平均と比べても、多古町の高齢化率はかなり高いことが分かります。さらに核家族化の進んだ日本社会では、独居老人や老々介護の方が全国的に多くみられます。この核家族化の進んだ超高齢社会を乗り切るために、私たちはどう対応すれば良いでしょうか。
解決すべきことはたくさんありますが、土台となるのは、自身の健康だと思います。けがや病気を予防するためだけでなく、誰にでも訪れる老化現象に立ち向かうためにも“運動の習慣”は必須です。その鍵となるのは、「何をするか」よりも「いつやるか」を決めておき、毎日少しずつ続けることです。最初は、起床時や就寝前、入浴中に自分が気になる箇所のストレッチや体操を3分間やるだけでも十分です。ちなみにラジオ体操は約3分半です。物足りなくなったら、運動の種類や時間を増やしてみましょう。出来れば、普段あまり動かさない関節を中心に動かしてください。長く動かさないと関節は硬くなり、筋肉は痩せ衰えてくるからです。
そして、カレンダーや日記帳などに記録してみてください。記録すると続ける励みになります。
10年後も今と同じように動ける体でいたいですものね。
【病院便り】
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