■「言葉と共に」
山武市立大平小学校長 戸田 達
◆はじめに
誰にでも生きていく上で、「支えとなる言葉」や「大事にしている思い」があることと思います。私にも現在に至るまでに得た、判断や行動の基準としている言葉や思いがあります。いくつか書き出してみたいと思います。
◆「運が味方してくれる生き方・仕事に対する姿勢」
昨年他界した私の両親は、小学校の教員でした。子どもの私から見ても大変真面目で、自分に厳しい両親であったと思います。定年後、父は、人権擁護委員、母は、民生児童委員をしていたことからもその一端がうかがえることと思います。そんな、両親の真面目さや厳しさに反発していた時期もありました。その時、父から言われた『同じ事故に遭っても俺は生きるが、お前は死ぬ』という言葉は、衝撃的でした。「誠実に生きていれば、運も味方してくれる」と言いたかったのだろうと思います。
母は、『求めよさらば与えられん』という言葉を時々、会話の中に挟んでいました。
「自分で行動しなければ、何も見つからないし、何かを得ることもできない。行動すれば、得たい物が見つかったり、手に入れるための道筋が見えてきたりする」ということです。
また、私が家の手伝いをする際などには、『二里行く者』という言葉を口にしていました。簡単に言うと「最初の一里は、命じられるままに歩いたとしても、次の一里は、自分の意思で歩くこと。相手のことを思い、誇りをもって物事に当たることが重要である。」という意味になります。
当時は、聞き流していましたが、実家を離れ、一人暮らしをするようになり、初めて深く考えるようになりました。
仕事を含め、人と関わる際には、相手が望む以上のことをすることが大切なのだと意識するようになったのです。
今年の夏に一周忌の法要が行われました。その際、お寺の住職が「故人の口癖を思い出すことも大事です。」と話した時に改めて思い出した言葉であり、行動の指針にもなっている言葉です。
◆「チームのために」
私は、子どもの頃から野球、フィールドホッケー、高校・大学でバレーボールとチームスポーツに取り組んできました。高校生の時の横断幕の言葉が『For The Team』でした。ある大会の前日、監督から「お前は、明日、チームのために何をする」と問われました。二年生でベンチにも入れていなかった私は、「ギャラリーから精一杯、先輩たちを応援します。」と答えたことを覚えています。
教職に就き、苦しい時もありますが、そんな時は、苦楽を共にした高校・大学の仲間を思い出し、「今やるべきことをしっかりと行っていこう」と前を向くように心がけています。
現在、教育現場では、「チームとしての学校」の機能強化が求められています。教職員一人一人の力を結集して組織的に課題に対応できるように体制を整備しています。
校長として、「チーム学校」として、子どもたちのために、何ができるのか?何が最善なのか?を常に念頭に置きながら毎日を過ごしています。
◆「できることから」
『人を変えることは難しいが環境は、変えられる』この言葉は、私が尊敬している先輩校長の言葉です。
教頭時代には、常に校舎を回り修繕を行い、グラウンドの草を刈り、季節感のある小物を玄関先に飾っておられました。校長になられてからも、その姿勢は崩されていません。
私も少しでもこの先輩校長に近づけるよう、居心地の良い学校、働きやすい職場環境を整えていけるようできることから行動に移していきたいと思います。
◆終わりに
脈絡もなく、思いつくままに、書き連ねてしまいました。これからも私を育ててくれた言葉と共に、日々努力を続けていきたいと思います。
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