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さんむ医療センターだより

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千葉県山武市

■腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)
「腰部脊柱管狭窄症は、腰の神経の通り道が狭くなり症状を呈する疾患です。
腰の病気というと腰痛が思い浮かびますが、典型的な症状は下肢にみられます。歩ていると両下肢がだんだん重だるくなり、しゃがみこんで休憩すると症状が改善する〝間欠性跛行〟が典型な症状です。
両下肢の違和感を「ズーズーする」と擬音語で言われる方もいます。症状がひどくなってくると下肢の筋力が低下したり、もっと症状が悪いと膀胱直腸障害(排尿や排便が出にくくなる)が起こる場合があります。

◆間欠性跛行がみられたら
歩行時の両下肢の痛みでお困りの場合には、整形外科外来を受診してみてください。診察は問診や身体所見をとり、レントゲンを撮影することが多いです。腰椎レントゲンでは背骨のガタツキ(不安定)や並び方(alignment)をみています。神経の通り道が狭いかどうかをMRIという予約制の検査で確認し、症状と合わせて診断を行います。症状のある場所がどこなのかは重要であるため、痛みやしびれ、重だるさがでる場所を診察前に自身で把握しておきましょう。
大腿(股関節から膝まで)や下腿(膝から足関節)の前面、後面、内側、外側など具体的な場所であれば診断の助けになります。同じような症状を起こす疾患として閉塞性動脈硬化症があげられます。
閉塞性動脈硬化症は下肢の動脈が詰まり、下肢の痛みしびれや痛みを呈する疾患で、腰部脊柱管狭窄症に7~26%合併(同時にみられる)するといわれています。足の動脈の拍動がみられない場合には血圧脈波検査を行い、疑わしい場合には近医の血管外科を紹介します。

◆治療法は
腰部脊柱管狭窄症の治療は内服薬で症状を和らげる方法と手術による神経の通り道を広げる方法があります。内服薬で効果に乏しく、生活に支障が出る場合に手術が勧められます。
手術は神経の圧迫をとる際には、当院では顕微鏡を用いてより低侵襲で安全な手術を心がけています。また背骨のガタツキが強い場合には、背骨をチタン製のスクリューや骨を入れた容器を椎間板に入れて背骨を固定する場合があります。間欠性跛行は一般的に手術で良くなりやすい症状で、反対に腰痛や下肢しびれは手術でも症状が変わらない場合があります。
歩くのがつらくなる場合には、整形外科外来を受診してみましょう。

地方独立行政法人さんむ医療センター
整形外科 佐藤 淳

問合せ:さんむ医療センター
【電話】0475-82-2521

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