■歯を大切に~健康で明るい未来のために
◆介護を必要とする人のために
▽口腔ケアとは
介護が必要となってしまった人や口腔器官をうまく機能させることができない人は、健康な状態と比較して口腔機能を維持することが困難になります。そこで少しでも運動や感覚が健康な状態に近づくような取り組みが必要となってきます。それが「口腔ケア」です。
口腔ケアには虫歯や歯周疾患の予防にあたるブラッシングも含まれ、食欲の増進、生活リズムの維持、口腔器官の機能回復、誤嚥性(ごえんせい)肺炎の予防など多数のメリットがあります。
▽誤嚥性肺炎とは
食物が食道を通過して胃に入ることを「嚥下(えんげ)」といい、食物が誤って気管に入ってしまうことを「誤嚥」といいます。誤嚥してしまった場合、健康な状態であればむせることで気管から吐き出そうとします。しかし、喉の感覚や運動がうまく機能していないと、気管に食物が入り込んだことを感じることなく、咳で吐き出せずに誤嚥してしまうことがあります。食事時の誤嚥が原因となって肺炎にかかってしまうことを誤嚥性肺炎といいます。
パーキンソン病やアルツハイマー病などの神経疾患、筋疾患、脳梗塞の後遺症のある人や寝たきりの人も咳反射が弱くなって嚥下機能が低下するため、肺炎を発症しやすくなります。そのほか、栄養状態が悪いことや免疫機能の低下も発症に関係し、このような状態にある高齢の人では誤嚥性肺炎で死に至るケースも少なくありません。
▽誤嚥性肺炎を予防するためには
・食後または就寝前の口腔清掃を徹底し、歯・義歯の清潔を保つ
・食後はすぐに寝ず、2時間ほど座った姿勢かそれに近い状態を維持する
・嚥下反射の改善を試みる
松戸歯科医師会では要介護3・4・5と認定されている人、一人では通院できない市内に住所がある人(施設入居者を除く)、現在歯科治療中でない人を対象に無料在宅歯科健診を行っています。それ以外の人でも健診を受けられる場合がありますので、いつでも気軽にご相談ください。
問合せ:(公社)松戸歯科医師会
【電話】047-368-3553
【URL】https://matsudo.cda.or.jp
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